新作グライダー「シトロン&マジョラム」テストフライトその1

OK模型さんが現在発売準備中の新作小型モーターグライダーのテストフライトにいってきました。

Dsc05764 それは、6月発売予定の翼長1140mmのラダー機「シトロン」と8月発売予定の翼長1200mmエルロン機「マジョラム」です。
どちらの機体も純国産バルサリブ組みフィルム貼り完成機で、OK模型の工場で一機一機丁寧に仕上げられて発売されます。
そのフィルム貼りの完成度の高さは、現在国内で販売されている中国製の安価な機体とは、比較にならない仕上がりになっていました。

Dsc05766 パワーユニットは、どちらの機体も、新開発の「ER-181212d」ブラシレスモーターが標準装備されます。
このモーター非常に効率がよく7×4.5の折ペラを7Aで回してしまう性能になっているそうです。

Dsc05773 標準装備のプロペラユニットも純国産で、このアルミスピンナーもなんとOKさんで削りだしで製造されているそうです。

Dsc05777 胴体ポッドは、ABS真空成型のツートンカラーを上下接着済になっていてテールブームはカーボンパイプという超軽量設計になっています。
カラーは、「シトロン」が白黄色、「マジョラム」が白青になっています。
主翼のフィルムは、同社の「イージーカバEライト」が使用されてたるみも無くピンと気持ちよく貼られています。

Dsc05783 バッテリーは、Tahmazoリポ「LP-3S1P600G」を推奨されています。
うちにHot-Lipsも使えそうです。

Dsc05776  先ずは、「シトロン」をスロープでスロープ性能をチェックします。
5m強の風で小型機には、ちょっと厳しい条件の下でのテストになりました。

Dsc05809 モーターを回すことも無く簡単に発進。
この強風の中、300g以下いざ飛行すると小型軽量機とは思えない飛びを見せてくれます。

Dsc05805 運動性能も非常に良くラダー機ながら簡単にラダーロールをこなします。
私も好きで良く飛ばしたポーランドのアートホビー製「コリビリ」に勝るとも劣らない飛行性能です。
OKさんのカタログでは、入門者用となっていますが、スロープ上級者の風待ちのセカンド機としても十分楽しめそうな機体です。


ESC(スピードコントローラー)のBECについて

最近、お問合せでESCのBECシステムの電流についてのお問合せがありました。
その内容というのは、バッテリーのセル数が増えるとBECの電流が下がるのは、どうしてですかと言うものでした。

普通に考えると電源となる電圧が増えるとBECの電流も増えそうに思われる方もすくなくないとおもいます。
それは、BECの電圧が5V~6Vになるところにあります。

電気に強いかたならもうお分かりでしょうが、親バッテリーの電圧をBECのチップで下げているところに原因があります。
たとえばリポ2セル場合、7.4V(満充電のときはそれ以上になる)を5Vに下げるとすると2.4V分の電気を捨てていることになります。
3セルの場合11.1vを5Vにすると6.1Vもの電気を捨てることになります。
この捨てた電気がどうなるかと言うと熱(電力)として放出されることになります。
ここで、物理の授業で習ったオームの法則を思い出してください。

えっ!そんなもん忘れてるわいって・・・

電流I(A)=電力P(W)÷電圧E(V)という式に当てはめてみるとそのBECの性能がわかります。

たとえば、当社の扱っているMGM Com Pro社のESCのBECチップは、最大20W(1秒)の性能を持っています。
これをさっきの式に当てはめると次のようになります。
2セルの場合、8.3A=20W÷2.4V(電源7.4-BEC電圧5V)になります。
3セルの場合、3.27A=20W÷6.1V(電源11.1V-BEC電圧5V)になります。
ということで、3セルの方が電流値が低いのがわかります。
MGMの説明書では、最大が4Aになってりますのがこれは4A以上流れないように制御されている為です。
ただし、20Wもの熱量を1秒以上流すとBEC自体が熱で壊れてしまいます。
その熱量は、20Wの白熱電球を数分点けて触ると熱くて触れないほどになるのを思い出してもらうとわかりやすいでしょう。
ですから、通常は5Wが連続使用できる電力としています。

これでさっきと同じように、計算していくと2セルが2.08A・3セルが0.82Aになります。
このように電源の電圧が高くなると逆に出力できる電流が少なくなってしまうので、電動ヘリコプターのように複数のサーボやジャイロを同時に動かす場合や、リンゲージが渋くサーボに多くの負荷がかかった場合、BECで供給できる電流以上の電流が流れ上手く作動しないと言うようなトラブルの原因になります。

ESCに搭載されているBECのチップは、高性能なものほど価格が非常に高くなるため、安価なESCの場合、搭載されているBECチップの性能が低い場合があります。

たとえば、BEC出力3Aとなっていても、チップ性能が3Wのものが多く、それをさっきの計算式に当てはめると3セルで0.49Aしか実際には出てないものがあり、サーボやジャイロなどの消費電力に足らないことが起こってきます。

ですから、もしサーボなどの作動がおかしい場合は先ずBECの出力量とサーボやジャイロを動かしたときの消費電流値をみてもらうと原因を把握しやすいと思います。

ちなみに、コマーシャルになりますが、当社の扱うMGM Com Pro社のESCとOK模型さんのTAHMAZOの「Mxxxx-3x」シリーズは、同じ性能のBECチップを使用していて、内蔵BECの性能が高いESCになっています。

ちょっと長く、ややこしい文書になりましたが、参考になればとおもいます。

Easy25


電動ダクテッドファン機「ミラージュ2000-10」

今回はOK模型から新発売になったV-Proシリーズの電動ダクテッドファン ジェットスケール機「ミラージュ2000-10」完成機を紹介します。

Bude_2 本機は、topmodel.co.jpとも非常に関係の深い機体になっています。
それは、機体の設計・監修をしたのがTOPMODELフランス本社のJ・F・ブデ社長だからです。
ブデ氏は、以前フランス空軍に所属し実際にパイロットとしてミラージュに搭乗していたのでミラージュを知り尽くしている為、非常に細かなところまでスケールにこだわった仕上げとなりました。
この写真は、パイロット当時のブデ氏です。
TOPMODELがOK模型のフランス代理店のために日本では、OK模型が発売することになり、当然フランスではTOPMODEL本社が販売しています。
Dsc05740

コンパクトにまとめられてパッケージされています。

Dsc05741 綺麗にしあげられた機体や主翼など部品点数は、多くないですが機体製作に必要な物がすべてはいっています。

Dsc05742 胴体は黒色ゲルコートのFRP製で機体のパネルラインまで正確に再現されています。
それでいた非常に軽量に出来ています。

Dsc05744 機体には新型電動ダクテッドファンユニット「DF-55type-2」が取付済みになっています。
垂直尾翼の付根のところから受信機のアンテナコードを出すようになっています。

Dsc05747 モーターコードは、キャノピー付近まで延長されていてゴールドコネクターも取付済になっています。

Dsc05746 キャノピーは、強力なマグネットで固定するようになっていてバッテリー交換時の取外しが簡単に行えるようになっています。

Dsc05752 主翼は、バルサリブ組みオールバルサプランクフィルム仕上げになっていてエルロンもフィルムをヒンジになるように貼ってあります。
主翼が薄翼になっているので、エルロンサーボは、tahmazo「TS-1002」の薄型サーボが推奨されています。

Dsc05754 付属部品は、カーボン製カンザシ・リンゲージロッド・マジックテープ・コントロールホーン・エルロンのロッドとホーンのカバー・ゴールドコネクター・テープまで付属しています。

Dsc05756 本機は、ブデ氏が設計したこともあり、ステッカーにもTOPMODELのロゴが入っています。

Dsc05755 今まで小型ダクテッド機の弱点だった発進時初速が付きにくく発進が難しかったのを、付属のゴム製カタパルトを使用することで、簡単に発進させることが出来るようになっています。

Dsc04525 これは、日本でOk模型の高松社長がテストフライトをしたときの発進風景です。
私もこの時、実際に見ていたのですが、カタパルトのペグを地面に固定して完全に伸ばした状態からほんの5・6歩下がったぐらいのテンションでファンの出力をフルハイ状態で放すだけで簡単に発進しました。

Dsc04590機体が非常に軽量に仕上がってる上、新型ダクテッドファンの推力が非常にアップしているので、すぐに機速が上がり安定した状態になります。

Dsc04650  小型機ながらスケールにこだわっているため、飛行している姿は、実機さながらで、スピードの乗りも非常に良く、ロールやループも簡単にこなしてくれます。

Dsc04610 着陸も、低速安定が非常に良くデルタ機特有のノーズアップした着陸姿勢でユックリ着陸することができ、ランディングギアが無く胴体着陸になるのですが、草や芝の滑走路なら機体に傷付けることなく安全に降ろすことができます。

今まで、小型ダクテッド機は、上手く飛ばないと思っていた方や、これから飛ばしてみたいと思っている方、是非本機を飛ばしてみてください。


スケールグライダー「JANTAR 2.40m ARF」

スケールグライダー「JANTAR 2.40m ARF」を紹介します。

Dsc05726 この機体は、チェコHF社製の翼長2.4mのスケールグライダー入門には、お手ごろのサイズなっています。

Dsc05728 キット内容はARFなのでほぼ完成状態でリンゲージに必要な細かな物までセットされています。

Dsc05736 胴体は、FRP成型でキャノピーやキャノピーラッチも加工済になっています

Dsc05737 ラッチを後に下げるとキャノピーを外せるようになっています。
キャノピーは、樹脂製の枠に接着済になっています。

Dsc05733 コクピットは、真空成型された樹脂製のものがはいっているので、説明書にしたがって切り好みの塗装をするようになっています。

Dsc05734 主翼は、スチロールコアにアベチ張りオラカバ仕上げでエルロンもヒンジテープで取付済みになっています。

Dsc05730 水平尾翼・ラダー・翼端ウイングレットは、FRP製になっています。

Dsc05735 ウイングレットは、翼端のスチロールコアをウイングレットの差込部分が入るように切り取りエポキシで接着するようになっています。

Dsc05732 付属部品は、バルサ製のラダー取付材・スチロール製カンザシ・サーボカバー・ロッドエンド・コントロールホーン等リンゲージに必要なものが細かく入っています。

Dsc05739 説明書は、英語・チェコ語になっていますが、ほとんどイラストになっているので、わかりやすくなっています。
デカールは、カッティングシートとステッカーをあわせたようなものになっていて裏紙を剥がして貼りその後、上紙を剥がすようになっています。

外国製スケールグライダーを飛ばしてみたいと考えている方には、サイズや価格でお勧めの機体です。

本機の関連記事は、こちらをクリックしてください。


電動スポーツアクロ機「RIO 1.25m ARF」

電動スポーツアクロ機「RIO 1.25m ARF」を紹介します。
本機は、エンジン機なら2C25クラスの大きさの機体になります。
Rio1 綺麗に仕上げられた機体とパーツ等がコンパクトにまとめてパッケージされています。

Dsc05694 完成機体からタイヤ・リンゲージパーツ・デカールまで基本的なものは、パッケージされています。

Dsc05690_2 胴体はバルサとベニアを効率よく使い分け強度と軽さを両立しています。
主翼が中翼タイプのため、機首からコクピットの部分が大きく開けられるようになっています。
メカ積みや、バッテリー交換などが機体を裏返すことなく行えます。

Dsc05691 胴体の後側はバルサのトラス構造にフィルムが貼られて非常に軽量化された作りになっています。
冷却用の空気穴も加工済になっていてその部分を覆っているフィルムを切取るだけになっています。

Dsc05692 モーターマウントは、ベニア製で機体に接着済なので、フロントマウントのモーターを取付けるだけになっています。
当社のCool-Spinシリーズなら、「C3223-1200」がお勧めになります。
バッテリーは、「Hot-Lips 3s1p3200/3s1p4000」がお勧めになります。

Rio2 主翼は、バルサリブ組みオラカバ仕上げで1枚もので仕上げられているので左右の翼をつなぐ作業も歪のない翼になっています。
写真下は、裏面で、白一色のオラカバで貼られています。
サーボを取付ける部分もフィルムを切取るだけになっています。

Dsc05702 主翼の翼型は、NACA64A010になっていて、薄翼になっています。
スピードに乗った飛行も出来そうです。

Dsc05696 水平尾翼もバルサリブ組みで、エレベーターも面積の大きめになっています。
3Dアクロも意識したものになっています。

Dsc05698垂直尾翼もリブ組みでほとんどラダーになっていてこれも3D性能を高めたものです。

Dsc05706  エルロンもフルスパンの幅広で、フィルムは主翼の色に合わせて貼り分けされています。
ヒンジ部分は、ヒンジテープを使用してとめるように斜めにカット加工されています。

Dsc05708 付属パーツは、メインタイヤ・尾輪セット・サーボマウント・サーボカバー・リンゲージロッド・クレビス・ホーン・その他ビス類など細かなものまで入っています。

Dsc05711 キャノピーは、「KABRIOLIN1.40m」同じパーツを使用しているようで、罫書き線でカットすると大きいので、一度罫書き線でカットして現物にあわせてサイズを決めてカットしたほうがよさそうです。
Dsc05712 TOPMODEL製の機体のお洒落なのは、コクピットが印刷されてシートがはいっていて、これを貼って雰囲気をだしています。

Dsc05713 デカールは、カッティングシートをそれぞれの部分に合わせてカットしたものが、入っていて、パッケージ写真や説明書を参考に貼るとデザイン通りにカラーリングできるようになっています。
日本のキットの場合、透明シートに印刷されてものを、カットして貼ることが多いのですが、カットする手間が無いのがありがたいですね。

Dsc05714 説明書は、ほとんどイラストになっているので、わかりやすくなっています。
文書は、チェコ語になっていますが、読めなくても大丈夫です。

ヨーロッパの完成機は、フィルムの仕上がりなどは、中国製の安価なものと比べ物にならないぐらいに丁寧にしあげられています。