第二次世界大戦の日本戦闘機「零戦」はスケールマニアならずとも、世界中でよく知られた名前ですよね。
今日ご紹介するのは、その零戦を支えた「栄」エンジンに関する本の話題です。
RCエアワールドなどでラジコンマニアにはお馴染みの枻(えい)出版社から上写真の本が発刊されています。価格は本体税抜き8000円と高価ですが、「整備マニュアル原本 完全復刻」というキャッチに惹かれて買ってしまいました。
写真に写っているのは外箱?で、中には3冊の本とDVDが入っています。
それでは、ちょこっとだけ内容をご紹介しますね。
まず、本編ともいえる「取扱書」の立派な表紙をめくると、現存する取説をスキャン、オリジナルの色調のまま再現したページが現れます。
茶色味を帯びた紙の色が昭和18年(1943年)3月という年代を感じさせます。
中身を一部お見せしますと・・・
こちらは燃料系統の空気漏れ試験要領図とあります。
図の下に試験手順が詳細に記載されています。
こちらは「整流環」の説明です。
エッ、「整流環」?
よく図を見ると、右下に「カウルフラップ」という記載があります。
ここから、「整流環」ってカウリングなんだと想像できますね。
そんな発見があったりで結構楽しめますよ。
2冊目は図面集です。本編の中にもイラストは随所にありますが、こちらはもっと大きな図面になります。
一番大きな図面です。
写真には写り切っていませんが「潤滑油系統説明図」、とあります。
このほかサイズはまちまちですが、32枚の図面が入っています。
最後の冊子は「特別解説書」として零戦52型の解析、栄21型発動機の解析という項目で、終戦前後の実機の写真からレストア中の写真、エンジンの詳細な構造などを見る事ができます。
こんな感じで、零戦と栄エンジンの詳細により深く触れることが出来ます。
店主はこれからゆっくりと時間をかけて読破したいと思っています。
大変コアな内容ですが、まず本物の取説は手に入らないと思いますので、貴重な資料として一冊、お手許に如何でしょうか。