今回は、当店の入荷・再入荷情報の欄でお知らせしました「リポセイバー」についてです。
まずは「リポセイバー」って、あまり聞きなれない名前ですのでそのあたりから。
メーカーの説明を要約するとだいたいこんな内容です。
「リポバッテリーは高性能ですが、満充電や満充電に近い電圧で保管するとバッテリーが膨れてきたり機能の低下を招きます。それを防ぐためにはリポを保管に最適な電圧にしておく必要があります。
リポセイバーは、満充電や満充電に近い1~4セルのリポバッテリーパックを各セル3.85Vの保管に最適な電圧まで放電するものです」
という事なんだそうです。
なるほど、商品のサブタイトル?に書いてある「保管用放電器」、すなわち最適な状態でリポを保管する(セーブする)ための装置、という事で「リポセイバー」なんですね。
さて、この記事の最初の写真はリポセイバーのオモテ面ですが、こちらは裏面です。
プリント基板そのままで特に保護カバーなどはついていません。もちろん絶縁処理はしてりますのでこの状態ではショートなどの心配はありませんが、乱雑に扱って絶縁被膜が取れたり、プリントパターンに傷が付いたりすると故障の恐れがありますので取り扱いには気を付ける必要がありますね。
裏面の話をさせていただきましたが、これに関連することで店主が使ってみて気になったのが基盤、特に裏面ピンに近い部分の発熱です。
放電電流は1セルあたり80mAと比較的少ないのですが、リポバッテリーの電圧が高い放電初期、特に満充電のリポを放電する時には基盤、特にこの黒い裏面の一部がかなり熱くなります。不用意に基盤をギュッと握ったりしせず、必要な時は周囲のエッジを軽くつまむようにして持つように心がけてください。また、お子さんやペットが触れないよう、使用場所にも配慮が必要ですね。
早速、商品や説明書にその旨、注意書きをしたほうが良いのでは?とメーカーに申し入れをしましたので、次期ロットからは注意書きが入るようになると思います。
メーカーの説明にある通り「充電用SCVコネクタ」に接続するだけ、すぐにリポのセル数に応じた赤色LEDが点灯します。
あとは各セルの電圧が3.85Vに下がり、自動的に放電を停止、LEDが消えるのを待つだけ、という事になります。
念のため、どれぐらいで放電が終わるか時間をはかってみました。
リポは、テスト時間短縮のため2セル、容量360mAhの小さなものを用意しました。
リポセイバーの規格を見ると「放電電流80mA」となっています。
この電流で360mAhの容量のリポを50%まで放電するとなると、単純に計算して360mAhの半分の容量180mAhを放電電流の80mAで割る、という事になりますね。すなわち、180mAh÷80mA=2.25=約2時間15分、実際は電圧が下がると放電電流が少なくなるのでもう少し時間がかかるかな?と思いました。
その結果ですが、スタートからランプが消えるまで2時間20分! ほぼ計算通りでした。
ちょっと時間かかりすぎ?とも思いますが、これは放電停止後の電圧上昇を抑えるのと、放電時の基盤の温度上昇を抑えるために放電電流を少なく設定していると思われますので致し方ないところですね。
放電終了直後の電圧をバランサー付きリポメーターでチェックしてみました。
3.85Vと3.86Vになっています。わずかに電圧差がありますが、規格の3.85V±0.05Vに収まっています。
予備に持って行って使わなかったバッテリーがある時や、充電して楽しみにしていた週末が雨になってリポを使えなかったりしたした時に非常に重宝するものです。
ただ、放電に時間がかかりますので、たくさんバッテリーをお持ちの方はいくつか持っておかれたほうがよいのではと思います。
さて、恒例の全日本模型ホビーショーが間もなく東京で開催されます。
いつもどおり当ショップはOK模型ブースにて9月24日、25日の一般公開日、会場にて直売を致します。
お買い得商品をたくさんご用意してお待ちしておりますので、ご来場の節はぜひお立ち寄りください。
また、こちらも恒例の「模型ホビーショー先取りセール」もまもなく開始致します。
ぜひご期待ください。