カモミールを作ろう! その2

今回は、PILOT カモミール DXの組立その2です。
尾翼の取付、メカ積みから完成までを行います。

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前回接着しておいたV尾翼と、工場にてカーボンテールブーム接着済みの胴体です。

尾翼をカーボンテールブームに接着するわけですが、これがこの機体を組み立てる上で最も難しい工程です。
私はエポキシ接着剤と、瞬間接着剤OKボンドFXを併用します。
中央部分にエポキシ、前と後ろの両端には瞬間接着剤を使います。
何かゲージを作ってもいいですが、中央翼を胴体に固定しておいて、それを目安に見た目で角度を決めても工作は可能です。

大体の角度を決めて、瞬間接着剤でスポット接着して仮止めしておき、

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角度を確認します。私がするチェック方法は、前からこのようにして見て、ここから真っ直ぐポッドだけを持ち上げて、

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このように、両方の尾翼の翼端が、主翼から同じくらい見えるようになれば左右対称というようなチェックの仕方です。主翼の上からちょんちょんと二つ見えているのが、尾翼の翼端です。

合わなければ微調整しながら角度を決めていき、OKならばOKボンドFXをさらに流して、あとはエポキシ接着剤が硬化するまでそっとしておきます。

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説明書通りに、サーボベッドを組み立て、サーボを積んで、サーボベッドを胴体に固定します。
エポキシ接着剤に、スーパーマイクロバルーンをたっぷり混ぜたものを使いました。
このサーボベッド、形が何か不自然に切り欠かれているように見えます。
これは、バッテリー位置を調整して重心位置を合わせやすいようになっているんだそうです。

硬化したら、メカの準備をします。

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まず、大体の位置関係をつかんで、リード線の長さを決めます。

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リード線の長さが決まったら、ESCのモーター側にはモーターに付属のメスコネクタ、バッテリー側にはゴールドコネクター 4.0BLをはんだ付けします。
絶縁のためのシュリンクチューブは忘れずに被せて、バッテリーもオスコネクターはビニールチューブなどを被せて絶縁しておきます。今回は燃料チューブを流用しています。

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説明書に書いてある位置に穴を空け、細いやすりで、ピアノ線が無理なく通るように穴を広げます。

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サーボテスターでニュートラルを出して、ピアノ線をフラップサーボに繋ぎます。
説明書の通りだと、フラップのリンケージを済ませてから尾翼のリンケージに移るのですが、それだとフラップリンケージのピアノ線がすごく邪魔になります。

ですので、先にラダベーター(ラダー+エレベーター)のリンケージ用のピアノ線を、ラダベーターサーボにZ曲げして繋いでおきます。それからフラップのリンケージを進めると、楽です。

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フラップホーンを貼り合せて、フラップの穴に差し込んで、フラップホーンの穴の位置に合わせて、ちょっと難しいですが、ピアノ線に印を付けます。

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その位置でL曲げして、

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フラップホーンから少し飛び出る程度の長さに切り、フラップホーンに通してフラップのニュートラルをチェックします。
この時点でニュートラルがズレていても、フラップホーンの足を削ったり、フラップの穴を広げて、ホーンの接着位置を調整することで、ズレを多少修正できます。

とにかく、サーボに無理がかからないようにリンケージする事が、安全に楽しむ為の秘訣ですね。

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ラダベーターのリンケージを、クイックキーパーを使って行います。
ラダベーターにはホーンの位置に穴が空いています。

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ベニヤのテールスキッド(尾ソリ)も、接着しておきます。

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さて、最後の工程です。キャノピーの実寸図が説明書にあり、ピアノ線をどのように曲げるのかが書かれていますので、その通りに曲げておきます。

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ピアノ線をグラステープで押さえて、OKボンドFXを流して、すぐにグラステープが入っていた袋で押さえて固定します。
そうすると手に接着剤が付きませんし、しっかり押さえられて、仕上がりもツルッと綺麗になります。
ただ押さえるときに、接着剤が反応して熱くなりますので気を付けてくださいね。

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最後に、デカールを貼ります。カモミールのロゴと、エルロンサーボコネクタの接続する向きを示したデカール。これは中央翼の両側面に貼ります。

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以上でカモミールDXの完成です。

今回は完全完成機としてお客様にお送りしますので、手持ちの受信機をためしに積んで重心位置をチェックしておきます。

お客様には、使用したパーツの取り扱い説明書をまとめて同梱します。
また当店では、簡単ではありますが、毎回お客様へのお手紙を書いて、同梱させていただいています。
その際に、送受信機セットでしたら受信機のどのチャンネルに何がつながっているかなどを書かせて頂いたり、今回でしたらフラップサーボの設定について注意書きをさせていただいています。

というのも、フラップサーボが突き過ぎた状態、つまりフラップがそれ以上上がらないのにさらに上げる方にサーボが動いている状態では、サーボが燃えたり、電流の流れ過ぎでドロップしてノーコンになってしまう恐れがありますので、その点にご留意いただく旨などを書かせていただきました。

完成したものを箱詰めしますので、どうしても箱が大きくなり、大型送料を頂くことにはなってしまいますが、一機一機丁寧に作製致しております。もちろん、製品の品質管理カードはそのままつけてお送りしますので、メーカーのアフターサービスもお受け頂けます。
よろしければ、完全完成機の方もご利用いただければと思います。