ポケットブースターの話題あれこれ(3) 充電方法-part2

厳しかった冬がようやく去ったと思ったらあっという間に桜が満開になった関西地方ですが、皆さんのお住まいの地域は如何でしょうか。
暖かさが増すにつれ、フライトへのテンションがどんどん上がって来ているのではないでしょうか。

さてトップモデルブログ、今回はエンジン始動の必需品ポケットブースター(ポケブー)の充電方法パート2になります。

前回はどちらかというと緊急時にポケブーを充電する方法についての説明でしたが、今回は当店取扱いのiSDT Q6 Plusを使った完全充電方法と、ニッケル水素バッテリーでつぎ足し充電を繰り返すとメモリ効果で電圧が下がるのを回復するのに有効な、放電方法も解説します。

まず、こちらはiSDT Q6 Plusを使ってポケブーの充電をしているところです。
本体の左側のケーブルは充電用の直流電源または充電用親バッテリーに繋ぎます。
右側のケーブルは充電するポケブーに接続していますが、普通のクリップではポケブーに繋ぐことが出来ません。そのために特殊なプラグ形のアダプターが必要になりますが、それについては最後に説明します。

まずは充電方法からです。
充電器に電源および充電するポケブーを繋ぐと「タスク設定」画面になります。
モードを「充電」、バッテリーはOK模型のポケブーに使用されている充電池、容量1900mAHのニッケル水素バッテリーに合わせて「NiMH/Cd」にします。
満充電を検知するΔ(デルタ)ピーク検出電圧は初期設定のまま8mVで良いです。
それと、リポバッテリーの充電では大切な「バッテリーセル数」ですが、この充電器でニッケル水素バッテリーを充電する場合は「自動」でセル数を検出してくれますので設定は不要です。
電流は2Aに設定しています。
スタート位置で下の丸いジョグダイヤルを押すと充電が始まります。

充電がスタートすると画面はオレンジ色にかわり、左に充電電流、右に充電容量(どれだけ入ったか)が大きく表示されます。
この表示、カラフルで大きく見やすいので店主お気に入りです!
ところで、写真では2Aで充電中と表示されていますが、ポケブーのオレンジ色の矢印の先にあるメーターの白い針の位置に注目してください。
針は赤い部分の左端、つまりまったく動いていない時の位置にあります。
前回、前々回で振れましたが「ポケブーのメーターは充電中でも全く振れない」という事がこれで良くわかりますね。

充電が完了した時の画面です。
画面はブルーにかわり、左上の電流表示はゼロで充電がストップしている事がわかります。
その右、オレンジの線で囲んだ部分が充電容量で、今回の充電では1.79Ah、すなわち1790mAh入ったという事を示しています。ポケブー内蔵電池の容量1900mAhに近い値ですから、充電前のバッテリーはほぼカラに近い状態だったという事が判ります。
なお、バッテリーの充電で、「実際にどれだけの容量が入ったかを数値で確認する」という事がバッテリーの寿命を知るうえで大切なポイントですから、常に気を配っておいてくださいね。

こちらは放電モードの画面で、きれいなピンクになります。
上で説明しました「メモリ効果」のせいで充電容量が大幅に減ってきた場合は、この「放電機能」を使ってバッテリーを完全放電させてから充電をすると、容量が回復する場合があります。
ニッケル水素バッテリーの場合は、時々完全放電をしてから再充電してメモリ効果をリセットすると良いでしょう。
なお、放電モードの時は「スタート」画面でセル数を「1」セルに指定しておく必要があります。

さてここで、今回ポケブーを接続する為に使用したアダプターについて説明します。
写真はトップモデルオリジナルの「プラグ形端子」です。
普通のグロープラグの中芯の部分を延ばしてリード線をハンダ付け出来るようになっています。
中芯はポケブー内蔵バッテリーの「プラス」極に繋がります。
プラグの外側はポケブーの「マイナス」極とつながります。

店主が作ったプラグアダプターです。
リード線の取り付け部分は、シュリンクしてしまっているので見えませんが赤いコードはプラグ形端子の中芯に、黒いコードは附属のナットにハンダ付けしています。リード線には16ゲージシリコンケーブルを使用しています。
充電器付属の出力コネクタはXT60タイプですので、普通はそちらにコードを直接ハンダ付けすれば良いのですが、店主は他の充電器でも使えるように4mmゴールドコネクを付け、途中で変換するというヤヤコシイ事をしています。
なお、プラグ側は狭い場所にプラス線とマイナス線を付けますので、あとでショートしないよう、絶縁は直径の事なるシュリンクチューブを使い分けたり、接着剤を隙間に詰めたりして念入りにしておいてください

今回使用しましたiSDT Q6 Plus充・放電器、コンパクトで使いやすいうえに、電動機のリポだけでなく、プロポのリフェバッテリー、そして今回のニッケル水素やニッカドバッテリー、さらには鉛バッテリーなど多種類の充電池に対応している優れものです。
一台備えておくと大変便利に使えますので、どんな充電器が良いかお考え中のかたは、ぜひご検討ください。

 


ポケットブースターの話題あれこれ(2) 充電方法-part1

何故か最近お問い合わせの増えてきたポケットブースター
前回はポケブーについているメーターについて説明しました。


おさらいをしてみますと、
1.ポケブーのメーターはプラグに流れる電流を見るためのものです
2.プラグが切れていなければ(正常にプラグヒート出来ていれば)メーターの針が振れ、プラグが切れたりブースターコードが断線していたりすると振れません。
3.電池の容量を見るものではありませんから、電池が充電されていても針は振れません
4.同様に、充電中もメーターは振れません
以上、ポケブーの基本ですからご存知でなかったかたはよく覚えておいてくださいね。

今回は、これもお問い合わせの多い、ポケブーの充電方法について解説させて頂きます。

まず、現在当店で扱っているポケブー対応の充電器を並べてみました。
①はもっともオーソドックスなPILOTポケットブースター用急速充電器です。
名前の通りポケットブースター専用の充電器になります。
②はty1 VIP デラックスパワーパネルです。
プラグヒートやスターター、電動ポンプの電源などを1枚のパネルに集めた便利なものです。
その機能の一つにポケブーの充電機能があります。
③はiSDT Q6 Plusで、こちらはリポやニッカド、ニッケル水素、鉛バッテリーなどの充電に対応した多機能充電器です。また放電機能も備えていますのでリポバッテリーの保管充電も出来ます。
もちろん、PILOTポケットブースターに使用されているニッケル水素バッテリー(1セル)の充電機能もあります。

まず①オーソドックスなPILOTポケットブースター用急速充電器から説明してゆきますね。

写真の左側のコード(ミノムシクリップ付き)を12V電源につなぎますとpowerと表示されたオレンジのLEDが点灯します。

次に、充電器のプラグ型端子にポケットブースターを繋ぎ、startボタンを押すと、赤いランプがついて約0.8Aの電流で充電開始、20分経てば自動的に電源が切れ過充電を防ぐようになっています。

実際に充電してみますと一回の充電で約5分間プラグヒートする事が出来ますので(O.S.#8の場合。プラグの種類やエンジンの状態によって流れる電流はかわります)、飛行場についてから充電しても当座の飛行には充分間に合いますし、次の飛行までの待ち時間に再び充電しておくというようにすれば良いと思います。

また、前もって満充電にしておきたい場合ですが、一回の充電で約400mAH充電出来ますので、PILOTポケットブースターに入っている1900mAhのニッケル水素バッテリーならカラの状態から約5回充電を繰り返せばほぼ満充電になる勘定ですね。

簡単な仕組みで価格も安い充電器ですが、充分実用に耐える製品で、店主もお気に入りで愛用しています。

こちらはty1 VIP デラックスパワーパネルです。

写真の点線で囲んだ部分がポケブーの充電回路で、こちらは約2Aの電流で急速充電します。ただし、充電停止回路やタイマーを持っていませんので過充電にならないよう充電時間には気を配る必要があります。

充電不足でポケブーが現場でカラになってしまった時、約5分ほど緊急充電すれば数回の始動が可能です。
万一の場合に便利な機能ですね。

残る③のiSDT Q6 Plusについては、次回、少し詳しく解説させて頂きたいと思います。

ここで、皆さんにキャンペーンのお知らせです。
当ショップでは4月12日午前10時までの期間限定で、「限定商品購入で送料無料。10800円以上購入でも送料無料キャンペーン」を実施中です。

今回のキャンペーン対象商品は延長コードです。延長コードのみはもちろん、延長コードと他の商品を併せてお買い上げの場合でも、そのご注文の送料は無料となります。また、延長コードをお買い上げにならない場合でも、10,800円以上お買い上げでも送料が無料になります。
詳しくはキャンペーン案内ページをご覧ください。

春のフライトシーズンに備え、小物パーツから新作飛行機まで、ぜひお得なこの機会にご購入下さい。


ポケットブースターの話題 あれこれ(1)

偶然かどうかわかりませんが、今月に入ってポケットブースター(以下ポケブーと省略させて頂きます)についてのお問い合わせが急に増えました。

その内容は、メーターの針が充電中に振れないとか、針の振れの大小の意味を教えて欲しいとか、充電方法が判らないとか、内蔵されているバッテリーの種類や容量についてです。
ポケブーは発売から何十年もたつ定番商品ですから、上のような話題は随分前に言い尽くされたものと思っていましたが、最近になって電動モデルで入門した方がエンジン模型に新たに取り組まれるパターンが増えてきたのかな、とも思っています。
そこで、今週から数回に分けてこのポケブーについてのあれこれを、あらためて解説してゆくことにします。

まず最初は、当店で取り扱っているPILOTポケットブースターについているメーターの針の示す意味からです。
箱から出してメーターを見ますと、左の赤い部分に針が来ているはずです。
ここで、針が赤い部分来てるからと言ってバッテリーの容量が空っぽという訳ではありません
たまたまバッテリーが完全放電している場合もあるかもしれませんが、とりあえずポケブーの先にプラグを繋いで見てください。

写真のようにプラグが赤くなればOKです。プラグの種類によって明るく輝くものもあれば、うっすらと赤くなるものもあります。
ここで、注意です。プラグは非常に熱くなり直接手で触るとヤケドの恐れがあります。テスト中は勿論、テスト後もすぐに直接手で触らないようにしてくださいね。

で、その時のメーターはというと、写真のように針が緑の部分まで振れています。
これはプラグが正常(切れていない)でポケブーのバッテリーも空っぽではないという事を示しています。
実際にプラグをエンジンに付けている場合、プラグがちゃんと赤くなっているかどうかを直接見ることは出来ませんので、ポケブーの針の振れ具合で確認すると言う訳になります。
これがメーター付きポケブーのメーターの役割で、最大のウリになります。

もしここで針が振れない(赤い部分から全く動かない)場合は、プラグが切れているかポケブーの内蔵バッテリーがカラになっているかです、という事になります。

これをイラストにして見ました。
1は何もしていない時の状態です。針が赤いゾーンの左端にありますね。バッテリーを満充電にしたからと言って針が緑のゾーンに行くわけではありません。
それより問題なのは、ポケブーをプラグに繋いでいるのにメーターが1の状態で全く動かない時です。
このような状態になるのは、プラグが断線しているか、内臓バッテリーがカラになっているかです。
また、つないだ瞬間に針が僅かに動く場合は、プラグは切れていないけれどバッテリーがほぼカラになっている可能性が大ですからバッテリーを充電して見て下さい。

次に2と3はポケブーをプラグにつないだ時で、針がグリーンの中にあればOKです。
針の振れ具合はプラグの種類や内蔵バッテリーの残容量によっても差がありますので、バッテリーが満充電の時、自分の使用するプラグが正常であればどこまで針が振れるのかを覚えておけば、針の振れがいつもと違う場合は異常を早めに見つける手助けとなると思います。
それと、オーバーチョーク状態になったときは針が多めに(右寄りに)振れますので、こちらにも注意して下さい。

来週は、これもよく質問を受ける「充電方法」についてお話しさせて頂きます。

 


メイス2にバラストを積む

当店でも好評の2.6mクラスPILOTメイス2ですが、強風時にフライトさせる時やスロープソアリングで機速を上げて気持ち良く飛ばしたい時など、バラストを積んでみたいと思われた時がありませんか?

ところが、ご承知のようにバラストは出来るだけ重心位置の近くに積んで、搭載による重心の変動を防がなければなりません。
でもメイス2の重心位置付近は、キャノピー部のように大きな開口部がありませんのでバラストルームを後から作るのも、またバラストを飛行のたびに積んだり(固定したり)外したりするのもなかなか困難です。

で、そんな時に役立つのが下のパーツです。

これは当ショップオリジナルの「TOPMODEL スチールロッド φ10x356」です。
その名の通り、鋼鉄製の直径10mm、長さ356mmのスチール製の丸棒で、重量は210gです。


そしてこの棒のサイズですが、メイス2のカンザシとしてそのまま使う事が出来る太さ、長さになっているんですよ。

一方、キットには左の直径10mmのカーボンロッドのカンザシが入っています。
その重量は41gです。

飛行条件によってバラストが必要になった時には、カーボンカンザシを重量201gの「TOPMODEL スチールロッド φ10x356」に交換するだけで、何と約170gのバラストを積んだことになる訳ですね。

本当に簡単にバラスト効果を得られるこの方法、一度試されては如何でしょうか。

ところで、前回アナウンスしました税込6,480円以上お買い上げで500円値引クーポン配布」キャンペーンは引き続き実施中です。ご注文時、クーポンID欄に 2018top03 と忘れずに入力してください。その場で自動的に500円値引きされます。
3月15日までの期間中、お一人様1回までとなっておりますので、ぜひご利用ください。


ファイター25用フロートキット(3) 製作のポイント

前回と順序が逆になってしまいましたが、今回はファイター25用フロートキット製作のポイントをお話しさせて頂きます。

写真はファイター25用フロートキットを取り付けたファイター25Mが水上を滑走、滑水状態(プレーニング状態)に入り今まさに飛び上がろうとする場面のフロート部分のアップです。
ここで注目していただきたいのは、写真の青い矢印のあたりです。
画像をクリックして拡大写真をご覧いただくと良くお分かりになると思いますが、水がきれいにフロートの横・後方にキレていますよね。
ここが肝心なところで、このようにきれいに水を切れるようにするにはどうすればよいのか、というのが今回の最初のポイントです。
まず結論から言いますと、組み立て説明書にも強調して書かれていますが「フロート滑水面のエッジ(角)を丸めてはいけない」という事です。

写真はフロートを上下ひっくり返したところで、写真の上面が実際には水の中に入る底面になります。
で、滑水面のエッジとは写真の青いラインで示した部分、言い換えればフロートの上面を除いた他のエッジ部分、になります。
この部分のエッジを丸めてしまうと、水面を走り出した時に水がフロート下面から丸いエッジ伝いに側面に回り込み、その結果フロートが水面に張り付いた様になって、滑水状態(プレーニング状態)に入りにくくなる、という事です。極端な場合、フルパワーで延々走り続けても、波などのきっかけがないと離水しないという事にもなりかねません。

そうならない為にも、フロートの滑水面のエッジは写真のようにきっちりとカドをつけて仕上げ、水切りを良くする事が大事なポイントなんですね。

次はフィルム貼りで仕上げるためのポイントです。
まず、生地完成になったところで全体にクリアラッカーを塗って防水とフィルムの貼りつきを良くします。
クリアラッカーは表面がツルツルになるまで何度も重ね塗りする必要はなく、1~2回吹き付けて、その都度軽くサンディングブロックを使って表面の毛羽立ち(ザラザラ)をとっておくだけで十分です。
ご承知のように、このフロートは単純な平面の組み合わせで構成されていますので、サンディングブロックを使う事で表面をきれいに平らに仕上げる事が出来ますし、何よりもエッジをシャキッと立てることが出来ます。

表面を軽くクリア仕上げした後はフィルムを貼って仕上げるのが手軽で良いと思います。
まずフィルムを貼る部分の形にあわせてカットするために型取りしますが、このフロートの単純な平面構成のおかげで、生地完成したフロートそのものをフィルムの裏紙に押し当てサインペンなどで周囲をなぞる事で簡単に出来ます。
当たり前のことですが、型取りの際は出来るだけフィルムの無駄が出ないように配置を良く考えて行ってくださいね。
で、実際のフィルムの使用寸法ですが、店主は幅60cmのAフィルム・シルバーを使って、長さ60cmほどで済みました。
と言っても究極まで切り詰めたうえでの寸法ですから、おおまかに60cm幅のフィルムで長さ70~80cmほどが必要と思っていただいて結構ですね。

さて、今回まで3回にわたってご紹介してきましたPILOTファイター25用フロートキット陸上機を簡単に水上機に、また水上機から陸上機に簡単に戻せる優れものです。
これまで水上機を飛ばしたことの無いかたもぜひこのPILOTファイター25用フロートキットで陸上機とは違った水上機の世界をのぞいてみては如何でしょうか。きっと新しい楽しみが発見出来ると思いますよ。

ところで、ここで皆さんにお得な情報です。
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