厳しかった冬がようやく去ったと思ったらあっという間に桜が満開になった関西地方ですが、皆さんのお住まいの地域は如何でしょうか。
暖かさが増すにつれ、フライトへのテンションがどんどん上がって来ているのではないでしょうか。
さてトップモデルブログ、今回はエンジン始動の必需品ポケットブースター(ポケブー)の充電方法パート2になります。
前回はどちらかというと緊急時にポケブーを充電する方法についての説明でしたが、今回は当店取扱いのiSDT Q6 Plusを使った完全充電方法と、ニッケル水素バッテリーでつぎ足し充電を繰り返すとメモリ効果で電圧が下がるのを回復するのに有効な、放電方法も解説します。
まず、こちらはiSDT Q6 Plusを使ってポケブーの充電をしているところです。
本体の左側のケーブルは充電用の直流電源または充電用親バッテリーに繋ぎます。
右側のケーブルは充電するポケブーに接続していますが、普通のクリップではポケブーに繋ぐことが出来ません。そのために特殊なプラグ形のアダプターが必要になりますが、それについては最後に説明します。
まずは充電方法からです。
充電器に電源および充電するポケブーを繋ぐと「タスク設定」画面になります。
モードを「充電」、バッテリーはOK模型のポケブーに使用されている充電池、容量1900mAHのニッケル水素バッテリーに合わせて「NiMH/Cd」にします。
満充電を検知するΔ(デルタ)ピーク検出電圧は初期設定のまま8mVで良いです。
それと、リポバッテリーの充電では大切な「バッテリーセル数」ですが、この充電器でニッケル水素バッテリーを充電する場合は「自動」でセル数を検出してくれますので設定は不要です。
電流は2Aに設定しています。
スタート位置で下の丸いジョグダイヤルを押すと充電が始まります。
充電がスタートすると画面はオレンジ色にかわり、左に充電電流、右に充電容量(どれだけ入ったか)が大きく表示されます。
この表示、カラフルで大きく見やすいので店主お気に入りです!
ところで、写真では2Aで充電中と表示されていますが、ポケブーのオレンジ色の矢印の先にあるメーターの白い針の位置に注目してください。
針は赤い部分の左端、つまりまったく動いていない時の位置にあります。
前回、前々回で振れましたが「ポケブーのメーターは充電中でも全く振れない」という事がこれで良くわかりますね。
充電が完了した時の画面です。
画面はブルーにかわり、左上の電流表示はゼロで充電がストップしている事がわかります。
その右、オレンジの線で囲んだ部分が充電容量で、今回の充電では1.79Ah、すなわち1790mAh入ったという事を示しています。ポケブー内蔵電池の容量1900mAhに近い値ですから、充電前のバッテリーはほぼカラに近い状態だったという事が判ります。
なお、バッテリーの充電で、「実際にどれだけの容量が入ったかを数値で確認する」という事がバッテリーの寿命を知るうえで大切なポイントですから、常に気を配っておいてくださいね。
こちらは放電モードの画面で、きれいなピンクになります。
上で説明しました「メモリ効果」のせいで充電容量が大幅に減ってきた場合は、この「放電機能」を使ってバッテリーを完全放電させてから充電をすると、容量が回復する場合があります。
ニッケル水素バッテリーの場合は、時々完全放電をしてから再充電してメモリ効果をリセットすると良いでしょう。
なお、放電モードの時は「スタート」画面でセル数を「1」セルに指定しておく必要があります。
さてここで、今回ポケブーを接続する為に使用したアダプターについて説明します。
写真はトップモデルオリジナルの「プラグ形端子」です。
普通のグロープラグの中芯の部分を延ばしてリード線をハンダ付け出来るようになっています。
中芯はポケブー内蔵バッテリーの「プラス」極に繋がります。
プラグの外側はポケブーの「マイナス」極とつながります。
店主が作ったプラグアダプターです。
リード線の取り付け部分は、シュリンクしてしまっているので見えませんが赤いコードはプラグ形端子の中芯に、黒いコードは附属のナットにハンダ付けしています。リード線には16ゲージシリコンケーブルを使用しています。
充電器付属の出力コネクタはXT60タイプですので、普通はそちらにコードを直接ハンダ付けすれば良いのですが、店主は他の充電器でも使えるように4mmゴールドコネクを付け、途中で変換するというヤヤコシイ事をしています。
なお、プラグ側は狭い場所にプラス線とマイナス線を付けますので、あとでショートしないよう、絶縁は直径の事なるシュリンクチューブを使い分けたり、接着剤を隙間に詰めたりして念入りにしておいてください。
今回使用しましたiSDT Q6 Plus充・放電器、コンパクトで使いやすいうえに、電動機のリポだけでなく、プロポのリフェバッテリー、そして今回のニッケル水素やニッカドバッテリー、さらには鉛バッテリーなど多種類の充電池に対応している優れものです。
一台備えておくと大変便利に使えますので、どんな充電器が良いかお考え中のかたは、ぜひご検討ください。