シラントロ 2m キット紹介(1)

皆様方からたくさんのお問い合わせをいただいていましたOK模型のモーターグライダーキット、「PILOT シラントロ 2m」がついに発売されました。
と言っても、ブログを書いています1月19日現在、当ショップでは品切れのため、皆様に大変ご迷惑をお掛けしている状態で、本当に申し訳ございません。メーカーによりますと追加生産に努めているとの事で、入荷次第、逐次ショップに上げてゆきますので宜しくお願い致します。

さて、上の写真はメーカーから提供頂いたキットの内容写真です。
ざっと見たところ、バルサキットですからレーザーカットされたバルサ板、ベニヤ板がメインです。そのほか、FRP胴体ポッド、カーボンテールパイプなどが目立ちます。

それでは中身をクローズアップして見ていく事にしましょう。

まずは木部パーツです。結構な量のバルサ板とべニア板が詰まっています。

右側のグループをクローズアップしてみました。レーザーカットされたバルサ板、ベニヤ板、それに棒材などが入っています。
当然のことですが、部品の数が半端ないほど多く、そのうえ小さいものや形の似たものもありますので、組立てを始める前にシートを「一枚づつ」そっと台の上に置いて、図面のパーツ図と照らし合わせながらパーツ番号の記入などを行ってください。
何枚ものシートを一度に全部出して並べたりしてしまうと、精密にレーザー加工されたパーツがシートからはずれて散らばり、部品の照合に手間取ってしまったり、最悪パーツをなくしてしまうという事にもなりかねませんので。

次は胴体ポッドです。
FRP製で、キャノピーはプラスチックという、これまでのOK模型製グライダーの標準パターンです。

ところが、よく見てください。機首先端が切断されていませんね。
という事は、モーターを付けないピュアグライダーとしても製作できるということで、こちらを待っておられたマニアもおられるのではないでしょうか。
もちろん、メインは電動バージョンですから、その場合は機首をスピンナーの直径に合わせてカットする必要が出てきます。
その寸法ですが、直径30㎜と34mmのスピンナーに合うようにカットする治具が用意されています。

こちらはテールブームです。OK模型のグライダーとしては手慣れた、テーパーカーボンパイプを使用、軽量化と剛性の確保を図っています。

小物パーツの入った袋です。
カンザシは直径8mmのカーボンパイプで、それを受ける主翼内のパイプはアルミになります。
このカンザシ、必要に応じてスチール製に代えたり、カーボンパイプの中に鉛球を埋め込んだものに代えたりしてバラストの役目をさせる、という事だそうです。また、当店オリジナル商品のカーボンロッドに代えることも出来ます。
そのほか、主翼やモーターを止めるビスやツメ付きナット、グラスクロスなどが入っているのが見えます。

それから、こんな見慣れないパーツが入っていました。
素材はプラスチックで、真空成型されています。
このうち、右上の2つのパーツはリンケージのホーンカバーらしいと想像できますが、左側のパーツは、店主も含めて、一体何に使うのか判らない方もおられるのではないでしょうか。

正解はこちらです。
ピンクの円の中、水平尾翼とカーボンテールパイプの間のパーツ、尾翼マウントなんです。
写真はOK模型の試作機ですので白色になっていますが、今回手に入った量産モデルでは黄色になっていました。
もちろんこのパーツだけで水平尾翼を支えるのではなく、中にはしっかりしたフレームが入るようになっています。

最後は、キットに入っている組立説明書と原寸大図面(組み立ての邪魔になる強い折り癖がつかないよう、畳まずに丸めて入っています)です。

早速、組立て説明書をちょっと覗いてみましたが、「上級者向け」ということもあって、一から十まで、微に入り細に入り詳しく説明してあるという訳ではないようです。
つまり、この説明書に書いてあることは、従来の常識とは違った組み方や特殊な工作を要する個所などについての説明であって、一般的な組立方法については必要最小限のことしか書かれていないというつもりで、組み立て前には説明書、図面、図面の中のパーツリストの三者を見比べながら十分に予習をされたほうが良いのではないかと感じました。

さて、これまで雑誌やホームページの情報ではシラントロ2mの「組み立てにはピメンタ2mの組み立て以上の技術が必要」とか、「主翼の組み立ては難しい」などと書かれていました。
そこで、次回はシラントロ2m専用主翼組立治具のご紹介と、組み立てのポイントや注意点などを、図面の一部を使って具体的にご紹介したいと思います。