ty1 デラックス パワーパネルの使い方、2回目はメインの機能、プラグヒートについてです。
本機は内蔵の電子回路で12Vの電源から1.5V用プラグのプラグヒート電源を作り出します。
このパワーパネルの優れている点は、プラグの種類によってプラグヒートに最適な電流を自動で調節して流すことです。詳しくは後で説明します。
また、このプラグヒート回路を使用してニッカド充電池を使用したポケットブースターを充電することもできます。
ここで使用するうえで大事なポイントをふたつ。
まずは、上で説明しました通りプラグヒートとポケットブースター充電回路は共通の電子回路を使っています。ですから二つの機能を同時に使用すると電子回路の能力の上限を超えるため、故障してしまいます。
プラグヒート中は充電しない、充電中はプラグヒートしないということを必ず守ってくださいね。
次に、もう一つの大事なポイント。
それは、このパネルの裏のアルミ板と、そこについている一本のネジです。これはこのパワーパネルの要ともいえるパワーFETという電子部品の冷却のために絶対必要なんです。このネジを緩めたりアルミ板を取り外してしまうとFETが過熱、焼損してしまい、プラグヒート機能が失われてしまいます。くれぐれもご注意ください。
前置きが長くなりましたが、使い方に移ります。
まず、上写真の②プラグヒートスイッチをON(上)側に倒します。
スイッチの上の赤いLEDが点灯します。この時、①メーターの針は振れません。
次に、③ブースターコード接続端子にブースターコードを差し込みます。
当店で販売していますTQブースターコードを使われる場合は先端のミノムシクリップを本機付属の2mmピンジャック(前回参照)に付け替えてください。
ブースターコードをプラグに接続してプラグヒートをすると①メーターの針が振れます。
電圧チェックでは下段のメモリを使いましたが、今回は上段のメモリを使います。
よく使われるメディアム系のOS#8やENYA#3の場合は写真のように大体「2」付近になります。
これがコールド系のENYA#6などになると「4」から「5」と大きく右に振れます。それだけたくさん電流が流れるという事ですね。
①メーターの振れ具合でほかに判ることがあります。
一つは、いつも使うプラグの針の振れる位置を覚えおいておいて、いつもより針が右に振れるとオーバーチョークであることがわかります。
二つ目、プラグにつないだ時に針が全く振れない、こんな時はプラグの断線かブースターコードの不良、または接触不良などですね。
三つ目、針が右端まで振り切ってしまう場合は大変です。そのままでは故障してしまいます。すぐにブースターコードを外してからプラグまでの間でショートしていないかなど、原因を探して直す必要があります。
最後にポケットブースター充電機能ですね。
②プラグヒートスイッチをON(上)側に倒します。
スイッチの上のLEDが点灯します。この時、①メーターの針は振れません。
次にポケットブースターを、プラグの形をした④ポケットブースター充電端子に接続します。
メーターの針が振れれば充電中ということです。飛行場でポケットブースターの充電池がアガッテしまった時に重宝する機能ですよね。
今回はここまで。
来週は最終回、ポンプの使い方を解説します。
もう少しお付き合いください。