ネジ周りに使える接着剤。

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前回
は、ネジロックについてご紹介をしました。
今回は、ネジロックを使いにくい細いネジや、タッピングビスに使える接着剤や
ちょっとしたテクニックをご紹介しちゃいます。

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まず、細いネジのゆるみ止めの方法です。これには、ネジロックの代わりに、
バスコークなどのシリコン系充てん剤や木工用ボンドなどが使えます。
木工用ボンドは水を含んでいるので、錆びて外せなくなる鉄ネジには使わないほうがいいでしょうね。

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次に、タッピングビスとベニヤやプラスチックの組み合わせに使えるのは、OKボンドです。

例えば、サーボをベニヤ製のサーボベッドに取り付ける際に、穴が崩れてネジが効かなくなったりした場合は、
そのネジ穴にOKボンドを少量流せばネジが効くようになります。

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また、例えば主翼を胴体にタッピングで止める際、完璧だったはずが、
よく見ると主翼がすこ~し斜めに付いている時など
「1ミリでいいから穴をずらしたい!」なんていう時(経験談)。

そういう時は、写真のように、「穴をずらしたい方向の逆側」に
OKボンドHWを少し流し、OKボンドターボで固まらせて壁を作ります。
OKボンドが硬化すると、プラスチックのような、アクリルのような結構硬い物質に変わるので、
それからタッピングビスをねじ込むと、少しだけネジ穴をずらすことができるんです。
こういうテクニックって、知らない人からしてみたら
「なるほど。確かに使える」と感心してしまいますよね。
機会があれば是非、初心者の方に教えてあげて下さい。

 

 

 


ネジロック、使い所とコツ。

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ショップで販売中の3M Scotch-Weld TL43J ネジロック(写真右、液は青色)と
3M Scotch-Weld TL72J 高耐熱ネジロック(写真左、液は赤色)。
「ネジのゆるみ止め」であることはなんとなく分かるものの、
使ったことがない方が実際に使うとなると、いろんな疑問が浮かぶのではないでしょうか。

まず、この接着剤は金属イオンに反応し(空気を遮断することで)固まる特殊な接着剤です。
つまり金属と金属の組み合わせにしか使えないんです。
ベニヤやプラスチックにタッピングビスなどをねじ込む時に使用しても、効果はありません。
また溢れ出たネジロックは、空気に触れていますので、固まりません。
金属同士が触れるところできっちり空気を遮断してやる、というのがネジロックの基本的な使い方です。

次に、どこに使うべきなのか。
中強度タイプのTL43は、
ラジコン飛行機で言うなら、カウリングやエンジンを止めるネジ、ホイルロックやスパッツ、引込脚のタイヤ止めのネジなど。
高耐熱タイプは、マフラー固定用のネジ。
というように、場所によって使い分けるのが賢い使い方といえるでしょう。

また、よく聞く失敗談として
「接着力が強すぎて、外そうとしても外れない。ネジが折れてしまった。」というのがあります。
この失敗の原因は、使用したネジロックのタイプ、またネジの太さと、量の3つが挙げられます。

まず、高耐熱タイプは高強度とも書かれていますので、細いネジに使うのは要注意です。
もし、外す必要が生じた場合は、ライターや半田ゴテで高温になるまで熱してやらないと、難しいでしょう。

さらに、高耐熱でないタイプでも、M2やM3といった細いネジに使用してしまうと、
外す際の力でネジに負担がかかり、折れてしまうケースが多々あります。
そんな時も、同じように高温になるまで熱して、ネジロックを柔らかくして外すようにして下さい。

最後に、使用する量は、ごく少量で構わないという点です。

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ねじの軸の先方にちょんちょんとつけるだけで、充分効果が出ます。
ネジ軸の全体にべっとり付ける必要は、全くありません。

 

ところで、実は、ネジロック以外にも、ゆるみ止めに使えるものは結構あるんです。
また、次の機会にそれをご紹介するとしましょう。

 

 

 


混合燃料を作ってみた。

ガソリンと、エアロシェル プラス2 (1qt.入り)で、DLEエンジン用の混合燃料を作ってみました。

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オイルって、こんなもんなの?というような、サラっとしたオイルです。
推奨混合比の30:1になるように、Kickit メスシリンダー 100mlできっちり計ります。
今回はガソリン2リットル分を混合燃料にしますので、
オイルは67cc(厳密に言えば66.66ccなので、67ccよりちょっと少なく)用意しました。

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ガソリンは、ガソリンスタンドにこのような携行缶を持参して、買ってきます。
灯油とは違い、ポリタンクを持って行っても、入れてくれませんので注意して下さい。
また、セルフスタンドで自分で入れようとしても、断られます。
必ず、スタンドのスタッフに入れてもらって下さい。


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目盛り付きのポリ容器にガソリンを入れます。
金属の容器では容量が確認できませんし、
不純物が混ざっている場合もありますので、一旦中身が見えるポリ容器に移します。
こういうポリ容器には、長時間ガソリンを入れてはおけません。
今回はガソリンの量や不純物を確認するためだけに使いました。
絶対にこういった容器でガソリンや混合燃料を保管するのはやめて下さいね。


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計ったオイルを混ぜます。


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そして、金属製の缶にすぐに移して保管します。

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移し終わったら、必ずこの様に「混合済(ガソリン)」と日付を書いたラベルを貼っておきます。
日付の記入が必要なのは、1ヶ月以上経って酸化が進んだ燃料を使うことを防止するためです。
酸化が進んでしまうと、オイルがゲル化して、エンジンの不調の原因になります。
自作の混合燃料は、できるだけ早く使いきってしまうのがエンジンの為です。
また、作った燃料は、必ずペットやお子さんの手の届かない場所に保管してくださいね。

自分で混合燃料を作れば、市販のものを使うよりも、経済的です。
今回はガソリン2リットル分の混合燃料を作りましたが、
実際には、できる限りその日に飛ばす分を飛行場で作ることをおすすめします。
また、機体に給油する際、燃料フィルター(ホルダー付)フィルター付おもりを使用することをお忘れなく。

※混合、また保管する場合、燃料の管理は自己責任のもと、厳重に行って下さい。

 

 


ty1 2in1 ワイヤーストリッパー

ty1 2in1 ワイヤーストリッパーは、モデラーさんにはうってつけの道具です。

2in1
パッと見は、普通のニッパーのようですが、
後側が爪切りのような毛抜きのようなパーツを内蔵した形になっています。

詳しい使い方はこちらをご覧ください。
 

いかがでしたか?

これがあれば、このシリーズでご紹介した、

Enchou2
こんな作業が不要になるんですね。
もちろん、細めのシリコンコードの皮むきも出来ますので、バッテリーコードのハンダ付け作業にも役立ちます。
よかったら、あなたの工具箱の仲間に入れてあげて下さい^^

 

 

 


なぜ、温度調節機能が必要なのか。

前回までは、現在取り扱っているフィルム貼り用アイロンの違いについてご紹介してきました。

VIPアイロンとE-アイロンの大きな違いとして、細かい温度調節機能の有無を挙げましたが、

なぜ、そんな細かい温度調節機能が必要とされているのでしょうか。

一番の理由は、フィルム、または同じフィルムでも色によって収縮温度やノリが効く温度が異なること。

ということで、手元にあった3種類のフィルムで、実際に検証してみました。

 
Test-2

今回の検証に使うのは、オラカバの赤、Aフィルム AF26ホワイト、それとEライトフィルム 透明パープルです。

オラカバ(以下O)の収縮温度についていろいろ調べてみると、だいたい150度で縮み始めるようです。

Aフィルム(以下A)とEライトフィルム(以下E)は、メーカーHPによるとそれぞれ色によって温度は多少違うものの、

Aが約150度、Eが約200度とのことでした。

 

Start

では、アイロンの温度を計りながら、ノリが効き始める温度、収縮し始める温度を調べていきます。

用意したフィルムをそれぞれ同じ大きさに切って、バルサの端材に貼ったり、アイロンの上に乗せてみたりしました。

Secchaku

すぐに剥がれてしまい、実用にはならないものの、ノリが効き始める温度は、Oが約60度、AとEが約80度でした。

Chijimi

それ以降、少しずつ接着力が増していき、150度程度からOとA、Eは190度あたりでようやく縮み始めます。

下調べしたとおりと言えます。

Better

そして、最もノリが効いているなと感じるのが、それぞれの収縮し始める温度よりも10~20度低い、130度(O、A)と180度(E)でした。

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つまり、フィルムを収縮させたい場合はOとAで140度以上、Eなら190度以上に設定してアイロンをあて、収縮させたくない場合はOとAで120~130度、Eなら170~180度に設定しておけば収縮しにくいというわけですね。

VIPアイロンの場合、およそ目盛りの表示通りの温度になってくれるため、そのような細かい設定も可能です。

しかし、E-アイロンのように細かい温度調節機能がない場合は、温度管理をほぼカンだけでしなければなりません。

E1平らなシューが好きな私は、以前まではE-アイロンのツマミを一杯に回しておき、Eライトフィルムはそのままで、オラカバなどは、少し湿らせたウエスを用意しておき、高温のアイロンをあてた後すぐにウエスで押さえて温度を下げるようにして作業していました。

それでも時々、主翼の後縁部分など、フィルムが縮みすぎて生地が見えてしまうという失敗を経験しています。

VIPアイロンType-Fを使えば、そんな失敗も格段に少なくなるというわけです。

オススメですよ。