ショップで販売中の3M Scotch-Weld TL43J ネジロック(写真右、液は青色)と
3M Scotch-Weld TL72J 高耐熱ネジロック(写真左、液は赤色)。
「ネジのゆるみ止め」であることはなんとなく分かるものの、
使ったことがない方が実際に使うとなると、いろんな疑問が浮かぶのではないでしょうか。
まず、この接着剤は金属イオンに反応し(空気を遮断することで)固まる特殊な接着剤です。
つまり金属と金属の組み合わせにしか使えないんです。
ベニヤやプラスチックにタッピングビスなどをねじ込む時に使用しても、効果はありません。
また溢れ出たネジロックは、空気に触れていますので、固まりません。
金属同士が触れるところできっちり空気を遮断してやる、というのがネジロックの基本的な使い方です。
次に、どこに使うべきなのか。
中強度タイプのTL43は、
ラジコン飛行機で言うなら、カウリングやエンジンを止めるネジ、ホイルロックやスパッツ、引込脚のタイヤ止めのネジなど。
高耐熱タイプは、マフラー固定用のネジ。
というように、場所によって使い分けるのが賢い使い方といえるでしょう。
また、よく聞く失敗談として
「接着力が強すぎて、外そうとしても外れない。ネジが折れてしまった。」というのがあります。
この失敗の原因は、使用したネジロックのタイプ、またネジの太さと、量の3つが挙げられます。
まず、高耐熱タイプは高強度とも書かれていますので、細いネジに使うのは要注意です。
もし、外す必要が生じた場合は、ライターや半田ゴテで高温になるまで熱してやらないと、難しいでしょう。
さらに、高耐熱でないタイプでも、M2やM3といった細いネジに使用してしまうと、
外す際の力でネジに負担がかかり、折れてしまうケースが多々あります。
そんな時も、同じように高温になるまで熱して、ネジロックを柔らかくして外すようにして下さい。
最後に、使用する量は、ごく少量で構わないという点です。
ねじの軸の先方にちょんちょんとつけるだけで、充分効果が出ます。
ネジ軸の全体にべっとり付ける必要は、全くありません。
ところで、実は、ネジロック以外にも、ゆるみ止めに使えるものは結構あるんです。
また、次の機会にそれをご紹介するとしましょう。