高性能RLプロペラ、揃ってます。

 先日から取り扱いを始めております、RL木製プロペラ。

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最近あまり見かけない、真っ黒なプロペラ。かっこいいですよ。
RLプロペラ日本総代理店のOK模型によると、コンピューターでデザインされ、1本ずつ大型CNC加工機で精密に製作されているとこのと。その結果、断面、ピッチなど、設計通りの高性能なプロペラに仕上がっているんですね。また、
「DLE35RAにつけて回してみると
JFX18x10では地上で7100~7200RPMなんですが
RL18x10だと、7400~7500RPMも回ります。
たった300回転のように思いますが、飛行した感覚では
1割以上のパワーアップを感じます。」とのことです。

また、従来はピッチが8、10と2インチ刻みのラインナップが一般的でしたが、RLプロペラでは、よく使われる18、19インチサイズで、9インチピッチが登場しています。

エンジンや機体、フライトスタイルに合わせて、細かいチューニングが可能になりますね。

そんな高性能、高品質なアイテムながら、非常にお求めやすくなっているのはうれしいですよね。
今までの木製プロペラとの違いを、色々と試してみて体感してください。

今回発売されているのは、20cc~60ccのガソリンエンジン向けのもの。
各サイズと対応DLEガソリンエンジンの一覧を作りました。もちろん、他社エンジンにも使用できますので、一覧を参考に選んでいただければと思います。

リンク先は当店の商品ページです。

RL木製プロペラサイズ 対応するDLEエンジン
RL 17x 8  DLE-20 DLE-20RA 
RL 17×10 DLE-30
RL 18x 8 DLE-30
RL 18x 9 DLE-30
RL 18×10 DLE-30 DLE-35RA
RL 19x 8 DLE-30 DLE-35RA DLE-40BT
RL 19x 9 DLE-30 DLE-35RA DLE-40BT
RL 19x10 DLE-30 DLE-35RA DLE-40BT
RL 20x 8 DLE-30 DLE-35RA DLE-40BT
RL 20x10 DLE-35RA DLE-40BT
RL 21x 8 DLE-40BT
RL 21x10 DLE-55
RL 22x 8 DLE-55 DLE-55RA
RL 22x10 DLE-55 DLE-55RA DLE-60BT DLE-61
RL 23x 8 DLE-55 DLE-55RA DLE-60BT DLE-61
RL 23x 9 DLE-55 DLE-55RA DLE-60BT DLE-61
RL 23x10 DLE-55 DLE-55RA DLE-60BT DLE-61
RL 24x 8 DLE-60BT DLE-61
RL 24x10 DLE-60BT DLE-61

 

RLプロペラは、取付穴がセンターの10mmφ穴のみあけられていますので、エンジンによっては、ビスを通す穴を空ける必要があります。DLEエンジンの場合は、Kickit プロペラドリル治具kickit ドリルビットセット(4・5・10)で、意外と簡単に加工が可能です。

というわけで、次回、実際にどのようにして穴あけ加工するのかをご紹介しようと思います。

お楽しみに。

 

 

 


コネクターホルダーの使い方

今回は、PILOT コネクターホルダーをご紹介します。

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このアイテムを初めて見る方には、「これ、何に使うの?」と思われるかもしれませんね。
ところがこれ、なかなかニクいんです。

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使い方は、至って簡単。
延長コードのメス側コネクターをハウジングごとこのように差し込んで、固定するだけです。
戻り防止の爪がついていますので、しっかり固定されます。

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4本差し込むと、このようになります。
ちなみに写真の商品は、PILOT 延長コードホルダーセットです。
予めコネクターホルダー1個とHDタイプのカラー延長コード(100mmタイプ)4本がセットになっている商品です。
コネクターホルダー本体の重量は3gと軽量です。

さて、これをどのように使うのかというと。
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延長コードを差し込んだコネクターホルダーを、胴体内のサーボマウントの空きスペースなどに固定(ビスも付属しています)しておき、オスコネクタを受信機に繋いでおきます。

実装例はこちら↓です。低翼スポーツ機に使用しています。
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左右エルロンと、引込脚サーボ1つで使用しています。
あとは飛行場での組立時に、主翼を片手で持ちながら、エルロンと引込脚サーボのコードを差し込めます。
いいでしょ?

胴体の中で延長コードが遊ばないのと、組立がスムースになるのはいいですよね。
メカ室が見た目にもすっきりしますし、色を決めておき、位置もわかりやすくセットしておけるので、接続間違いが激減することでしょう。

現場でのコード接続が煩わしいとお思いのあなた!
ぜひ一度、お試しください。

 

 

 


アイロンソックス、使っていますか?

過去の記事で、

Type-F、登場。
VIPアイロンと、E-アイロン。
なぜ、温度調節機能が必要なのか。

と、詳しくフィルム張り用のアイロンについてご紹介してきました。
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今回は、アイロンソックスについて少しお話ししようと思います。
商品は、2個セットで発売中です。
ちなみにOK模型から発売されている模型用アイロンには、必ずアイロンソックスが一つ、同梱されています。

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V.I.P.アイロン Type Fに装着するとこんな感じになります。

アイロンソックスを使うことが普通になっている方にとっては当たり前でも、模型用のアイロンを使ったことが無い方、また家庭用のアイロンや手芸用のミニアイロンを使用していた方にとっては、アイロンソックスが大袈裟なものに見えるかもしれません。

そもそも、手芸用アイロンは「しっかりシワを伸ばす、またはクセをつける」のが目的です。
一方模型用は「フィルムや生地に、キズやヘコミを作らずに、フィルムを熱収縮させ、のりを効かせる」ためにあります。
ィルムは、種類によって表面の硬さが異なり、柔らかく、すりキズが付きやすいものもあります。
つまり、模型用は、アイロンシュー表面の硬さや微妙な凹凸をできるだけカバーする必要があるんですね。
またアイロンソックスという布を間に挟むことで、急激に熱が伝わって収縮するのを防ぐ効果もあります。

「それだったら、要らなくなったTシャツなんかをを切って巻きつければいいでしょ?」
という声が聞こえてきそうです。
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では、なぜ、アイロンソックスがいいのか。その理由は、PILOT アイロン用ソックスの生地にあります。
OK模型さんに話を聞いてみますと、実は、このアイロンソックスの為だけに特別に織った生地が使われているんだそうです。
綿に麻が何割か(企業秘密とのことでした)混紡されていて、熱に強く、穴が空きにくい生地になっているんだとか。
このアイテムの為だけの特注品とは、こだわって作られています。
まさに、模型用アイロン専用のソックスというわけです。

私が実際にアイロンを使うときは、必ずアイロンソックスをつけています。
国内工場で完成機を多数生産してきているOK模型でも、生産時にアイロンを使用する際は必ずアイロンソックスを装着し、また定期的にソックスの交換をしているそうです。

アイロンソックスはもちろん、V.I.P.アイロン Type FV.I.P.アイロン Type Re-アイロン全てに使えます。
消耗品につき、在庫があるうちに、買い溜めしておいてくださいね^^

 

 

 


サーチ娘、どう積む?

2週間ほど前の記事で、PILOT サーチ娘(さーちこ)の使用方法についてご紹介しました。

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つい最近、ご購入を検討されているお客様から、実際にはどの位の音量で鳴るのか教えてほしいというご要望がありましたので、今回、(安物ですが)サウンドレベルメーターを使って色々な状況下で音量を測ってみることにしました。

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受信機にPILOT サーチ娘(さーちこ)と、Tahmazo SVR3-6V 6Vスイッチング電圧レギュレーターを介して、当店オリジナルバッテリーのTLB 7.4V360mAhを繋いでいます。
PILOT サーチ娘(さーちこ)はメーカー指定の動作電圧が4.8~6.0Vのため、レギュレーターで降圧しています。

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床の反響音を和らげるために、スポンジの上において鳴らしてみました。
30cmくらい離れたところで計測してみると、最大82.3デシベルと出ました。
一般的に70デシベル以上は「うるさい」、80以上は「非常にうるさい」と言われているようですので、結構な音量だということですね。確かに、うるさいです。

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次に、φ3mmのドリルで穴を開けたプラスチックのケースの蓋に、貼り付けてみました。
ブチルゴムの両面テープで、ケースの穴も、サーチ娘の穴も塞がないように貼り付けています。

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同じようにスポンジの上で鳴らしてみました。30cm位離れたところで、最大約79デシベル。3デシベルほど落ちていますが、まだ、しっかりうるさいです。
ただし、両面テープがサーチ娘の穴を塞いでしまうと、60デシベルも出ません。機体に貼り付ける際は、くれぐれも穴を塞がないように気を付ける必要があります。

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今度はサーチ娘を蓋から外して、ケースの中に閉じ込め、蓋の穴をテープで塞いだ状態で測ってみました。
やっぱり少し音がこもったようになりました。でも、約76デシベル出ています。

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では、実際に機体に仕込んでみるとどうでしょうか。
ためしにシナモン3のキャノピーの中に、無造作に放り込んでみます。穴は空けていません。

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30cmちょっと離れたところで、76.5デシベルと出ました。
グライダーは機体の前後に隙間(モーターマウントやテールの後側など)がありますから、キャノピーの中で反響したものが漏れて、結構大きい音が聞こえているんですね。
穴を空けずに積む場合は、やはりどのように反響させるかがミソになるようですね。

一方飛行機だと、グライダーのような隙間がないことが殆どですし、機体も木製であることが多く、木材に音が吸収されてしまいますので、穴を空けていないとだいぶ音は小さくなりそうです。胴体の側板に穴を空けて、サーチ娘をマウントする場所を用意した方が音量を確保できるでしょう。

ちなみに、今回せっかく騒音計を用意しましたので、比較のために外の騒音レベルも測ってみました。
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日中、セミの鳴く中、車の通りが多い道路で、目の前を軽トラックが通り過ぎたところです。約72デシベルと出ています。
この日の外は大体、60デシベルから72~3デシベルが出ていました。

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その近くの、セミが鳴く木に向かって騒音計をかざしてみると、74.5デシベル。
多少距離があるからでしょう、室内で測ったサーチ娘の音量よりは、小さいですね。
近くで測れば、サーチ娘とセミはいい勝負するんじゃないでしょうか。

実際に捜索される場合は、藪の茂り具合や風の音など色々な条件によって状況は一概には言えませんが、やはりサーチ娘が捜索の一助になるだろうと考えられます。

特に今は、熱中症への注意が促される季節です。
藪の中を捜索中に熱中症で倒れられて、重大な事態に陥った例も耳にします。
ですので、安全のためにも、機体にはサーチ娘を備えておいていただきたいですね。
また、サーチ娘があっても、捜索の際は、飲み物や、携帯電話などの通信手段を持って、単独行動はせず、くれぐれも安全第一で行ってくださいね。

 

 

 


エンジンのブレークイン。

前回、前々回と、エンジンテストベンチやテストベンチ台についてご紹介してきました。

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今回は、エンジンのブレークインについてお話ししようと思います。
ブレークインを一言で言うと、「慣らし運転」です。
新品のエンジンを最高の状態まで仕上げるためには、慎重なブレークインが不可欠です。必ず行ってくださいね。

具体的には、焼きつかないようにじっくりエンジンを回しこんで、エンジンにアタリをつけることを言います。(アタリについては後述します)

その為に、プロペラは、エンジンに大きな負荷をかけないために、ブレークイン用のプロペラを選んで使用します。
今回テストベンチに積んでいる「FA-72」ですと、「12x8」(エンジンの諸元表参照)がブレークインプロペラになります。
お持ちのエンジンの諸元表を参考に、適切なものを選んでください。

以下は私が基本としている方法です。参考にしていただければと思います。
初めに、ニードル全閉状態から3回転開けて、甘め(濃いめの混合気)になるようにしてからエンジンを始動させていきます。
PILOT ポケットブースターDPILOT ポケットブースターAでプラグを熱して、スターターでエンジンを始動させます。
その際、高速回転しているプロペラに近づいたり手を触れたりしないように十分気を付けてください。プロペラの素材に関わらず、大怪我の原因になり大変危険です。

あとは、回転数が上がり過ぎないように、そのまま甘め(濃いめ)でじっくり回していきます。
スロットルは、始めのうちは中スローで様子を見てもいいと思いますが、基本的にフルスロットルで行います。

とにかく注意しなければならないことは、混合気を薄くしない=ニードルを絞り過ぎないこと。
そして、オイル量が多めに(できれば20%以上)入った燃料を使うこと。
混合気が薄かったりオイルが少ないと、エンジンの温度が上がり過ぎ、エンジンが焼けついてしまいます。

燃料でおススメなのは、オイルが23%入っているモーガン クールパワー ニトロ30%。本来ブレークインするのにニトロは要りませんが、当店では現在超特価で販売中ですので、おススメさせていただいています^^
この燃料はニトロの混合率が多いため、クールパワーの名の通り燃焼温度が低く、オーバーヒートしにくいのが特長です。

何度も言いますが、とにかく、じっくりと慎重にエンジンを慣らしてやることが肝要です。そうすることで、アタリの付いたエンジンに仕上がっていくんですね。

ところで、「アタリがつく」という表現はエンジンの話をするときによく使われる表現です。でも初めは何のことかわかりませんよね。
新品のエンジンは、もちろんピストンとシリンダーがぴったり合うように設計されていますが、ごくごく微妙なズレやゆがみ、凹凸があるものです。そのごく微妙なズレがあると、圧縮が上がらなかったり摩擦抵抗が大きく、パワーロスになったり、エンストを起こしたりします。
じっくりブレークインをして、じっくり擦り合せてやることで、ミクロの単位までぴったりと合わさって、摩擦抵抗が少なくなり、圧縮がしっかりかかることで、パワーが出て、最高のパフォーマンスへと近づくんですね。それが、「アタリのついた」エンジン、というわけです。逆に、最初から過負荷にしたり絞って薄いめで高回転域で回すなんてことをすると、キズや焼き付きを起こしたり、エンジンの寿命が無駄に短くなってしまうんです。
より長く楽しく飛ばすために、じっくりエンジンのアタリを付けるようにして頂きたいものです。

そうしてアタリをつけ、中低速域で安定して回るようになったら、ベンチでのブレークインは一応完了といえます。
あとは、機体に積んで、甘めで飛ばしこんで、様子を見ながらニードルを絞り、ピークが出るようにしていきます。
そうすることで、徐々にパワーアップやレスポンスの向上を実感することでしょう。

 

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ちなみに・・・今回は、燃料タンクからの配管にPILOT シリコンチューブ 2色各1m(ピンク・ブルー)を使用してみました。たとえば写真のようにピンクは燃料の通るチューブ、ブルーはマフラープレッシャーに、というように、用途によって色分けしておくと、分かりやすくていいですね。

ブレークインについては以上です。
何かご質問などがございましたら、コメントでもお問い合わせでもお気軽にどうぞ。

次回は、少し前にご紹介した「PILOT サーチ娘(さーちこ)」について、すこし踏み込んでご紹介しようと思います。