収縮チューブでサーボを搭載する方法

急に季節が進んでいきなり冬に入ったような感じですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。
そのせいか、このところ天候不順が続き、連載中のPIXHAWKのフライトテストも思うように進んでいません。
そこで、今週はちょっと趣をかえてグライダーネタで行ってみようと思います。

 
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さて、皆さんはグライダーの薄い翼にサーボを搭載するのにどのような方法をとられていますでしょうか。
写真のように薄く窮屈なスペースにエルロンサーボやフラップサーボを、比較的簡単に横積み(平らに積む)するにはどうすれば良いかというのが今日のテーマです。

 

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そこでご紹介するのが当店オリジナル商品のサーボ取付収縮チューブを使う方法です。

なお、この方法では一旦取り付けたサーボを付け替えるというのはなかなか面倒ですので、作業の前にはサーボが正常に動くか、作業前に必ず動作チェックをしておいてください。
それと、サーボのコントロールホーンは、ほとんどの場合は作業後に取り付けたり取り外したりたり出来ませんので、事前にリンケージをきっちりと行い、仮付けをしてエルロンなど動翼の動作巾のチェックをきちんとしておく必要があります。

さて、このサーボ取付収縮チューブですが、上写真左の黄緑色の「TOPMODEL サーボ取付収縮チューブ 幅56mm長70mm 3枚入」と右側、ブルーの「TOPMODEL サーボ取付収縮チューブ 幅41mm長120mm 2枚入」があります。

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まず、こちらの「TOPMODEL サーボ取付収縮チューブ 幅56mm長70mm 3枚入」は折径(折りたたんだ時の横幅)が56mmです。当店で取り扱っているウイングサーボTahmazo TS-D1022MGを入れてみるとすんなりとうまく収まりました。もちろんTahmazo TS-D1016MGもほぼ同じサイズですから問題なく使えます。

 

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一方、こちらは「TOPMODEL サーボ取付収縮チューブ 幅41mm長120mm 2枚入」にTahmazo TS-1014を組み合わせてみました。
Tahmazo TS-1014はウイングサーボに代わって中、小型機のエルロンによく使われているサーボです。こっちのほうは、上のようにすんなりとは入りませんでした。測ってみるとTahmazo TS-1014は外周84mm(「耳」も含む)で、チューブの外周は82mm(折径41mmの倍)です。
計算通りですとチューブの外周が2mm不足する勘定ですがグライダーマニアの多くはサーボの「耳」を取って使われるので、その方法なら全く問題無いのですが・・・。

 

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でも、そこを何とか「耳」をつけたままで、ということでやってみたら、入りましたよ。
一つ上の写真の感じで、サーボを少し斜めにしてサーボの下側(写真では左側)から、両方の耳にチューブが被さるようにダマしダマし被せます。フィルムは少しは伸びますので、そのあたりを加減しながら入れていきます。
まあ、とにかくピッチぴちですけどね。
両耳にチューブが被さったなら、残りのチューブをサーボホーンの下あたりまで被せます。下側はサーボより10mmぐらい大きめに残して余分を切り取ります。

 

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次にチューブをヒートガンかドライヤで収縮させます。
あまりしつこくやるとチューブが破れたりサーボのケースが熱で変形したりしますので、慎重に、様子を見ながら収縮させます。
写真ではまだ少しシワが残っていますが、これくらいは全く問題ありません。

 

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これを翼に固定するのですが、私は写真の接着剤を使っています。
瞬間接着剤でもよさそうなものですが、翼上面の裏側はまっ平らではありませんのでサーボと翼のプランクを密着させることが出来ません。
そこでこの接着剤を、サーボ(チューブ)の中央付近に少し盛り上げるように塗り、翼の中に入れます。
今回使用した接着剤はすぐに固まりませんので、正しく位置決めをした後でチューブが翼の裏面に接触している部分、数カ所に瞬間接着剤をチョン、チョンと流し込んで固定します。

 

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取付の終わったところです。
翼の中にコンパクトに収まりました。

ところで、万が一、取り付けたサーボが故障したときはどうするんですかって?
その時は見えている部分のフィルムを切り開いてサーボを取り出します。翼の中に残ったフィルムはサーボの平面型に合わせて残しておきます。そのあとで、これまでと同じようにチューブを被せたサーボを元の位置に置き、こんどは瞬間接着剤で接着します。
最初に取り付けたときよりフィルムの厚みだけ翼の下面に近づいてきますが、普通はこれぐらいは問題ないはずですよね。

 

 

 

 

 


意外な結末!燃料ポンプ比較テスト

kickitブランドから発売されている電動燃料ポンプ充電式燃料ポンプのご紹介は以前、このコーナーでさせていただきましたが、実際に使ってみたらどうなのよ?というお問い合わせが何人かの方からいただきました。

そこで、上の2機種とこれらより先に発売されて今も根強い人気のある手動式のkickitハンド燃料ポンプの、給油能力テストをしてみる事にしました。

 

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まずは電動式です。
一番左が充電式電動燃料ポンプ、その右が外部電源が必要な電動燃料ポンプです。
右端は今回電源としたトップモデルオリジナル受信機用ニッカドバッテリー4.8V500mAhとJRさんの受信機用LiFeバッテリー2セル6.6V800mAhです。
ちなみに充電式電動燃料ポンプの内蔵リチウム電池は1セル3.3V2500mAhです。

 

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で、実際のテストはこんな風に行います。
右側の容器から左の2リットルポリタンクにグロー燃料を移してその時間を計ります。
気温は少し肌寒い22°でした。
燃料タンク2Lのラジコン機はそう多くないと思いますが、ここはテストという事で、時間のかかるのを承知でやってみました。

 

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このように2Lの線まで入る時間を見たのですが、定格電圧が3.3Vと一番低い充電式電動燃料ポンプの給油時間は「2分23秒」でした。まずこれを指標とします。

 

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次は電池を内蔵していない電動燃料ポンプにNiCd4セル4.8Vのバッテリーを接続してのテストです。
こちらは電圧が高いにもかかわらず「2分28秒」という結果で、充電式より5秒ほど余分にかかりました。
充電式燃料ポンプより電圧が高いので時間は短くなって当然と考えていましたので、少しえーーっという感じがしたのですが・・・・・・

 

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次は内部抵抗が少なく、起電力も大きいと思われるLiFeバッテリーでのテストです。
2Lを給油し終わるまでの時間は、何と「2分10秒」。もっと劇的に時間短縮になると思ったのですが、想像以上にその差は少なかったのです。またもや、えーーっという感じですよね。

実際のフィールドでは2Lのタンクに給油するというケースは少ないでしょうから、これより少ない容量のタンクではテストした3者の時間差はもっと少なくなってしまうはずです。

 

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ここまでくると、手動式のkickitハンド燃料ポンプもどうかということになりますよね。
ついでですから勢いでやってみましたよ。
手動ですから回す速度は人により変わると思いますが、ここは20代の若手の手をかりて「一生懸命」回してもらいました。

 

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その結果は・・・・・・
思わず笑っちゃいました(*_*;
ご覧のように何と「2分20秒」! 電動ポンプグループとほぼ同じレベルでした。
但し、動力源のS君いわく 「疲れたーーー」
電動はスイッチを入れてみているだけですからね!(^^)!

 

ということでおまけにもう一つ手動ポンプのテストを(鬼か!)

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こちらは今は売っていない時代物のPILOTトップハンドフュールポンプです。
例によって思い切り回してもらいましたが、この時も「2分25秒」。
やっぱり、疲れたー。

で結論ですが、給油時間はポンプの種類によってそう極端な差は無いという事。
でも、容量750ccぐらいのタンクになると、ハンドポンプで約1分近く回さなければならないようですので、ここはやはり電動の出番でしょう。

その電動ですが、受信機用バッテリーを山ほど持っている人は外部電源式のkickit電動燃料ポンプでも良いでしょうが、家庭の100Vや自動車の12V電源からUSBケーブル(別途USBアダプタが必要)で急速充電できるkickit充電式電動ポンプが一歩先を行くのではないかと思いました。

 

 


APCプロペラのハブについて

たまたまなのか、ここ数日APCプロペラのハブサイズについてのお問い合わせが重なりました。
これまでもこの手のご質問は時々あったのでその都度お客様にお答えしていましたが、一度画像を交えてご説明しようかと思います。

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これは一般的なエンジン用と言わるものです。右が18.1×12、左が18×12です。
同じサイズですが、ハブの形が大きく違っています。
質問の多くがこのハブ部分にかかわる事ですので、ここの所をよく覚えておいてください。

 

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これは電動用の18x10Eです。エンジン用より全体に細身になっています。

 

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そしてこれがスローフライ用の14×4.7SF-Pです。逆ピッチの写真になっていますが深い意味はありません。
スローフライ用という事で回転数が低く設定されているため、上二枚の写真とは全く形が異なります。

 

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ということで、よく似た形で疑問も多いと思われるエンジン用2種と電動用を並べてみました。
左からエンジン用18×12、同じくエンジン用18.1×12、電動用18x10Eです。

 

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ハブ部分をクローズアップしてみました。左の1本と右の2本ではプロペラの直径が同じにもかかわらずハブの直径がかなり違っていますね。

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それでは厚みはどうでしょうか。一番左がエンジン用18.1×12、中央がエンジン用18×12、そして右端が電動用18x12Eです。電動用が一番薄くなっているのがお判りになるでしょう。

18インチと同じ直径(ダイヤ)のペラでこれだけハブの直径や厚みに差があります。
まして異なるサイズ、ピッチのものがヤマほどあるAPCプロペラのハブサイズを調べるには?・・・・
実は方法があるんです。
OK模型のホームページからサポート→FAQ→APCプロペラFAQ集と進めばそこにハブについての説明があります。

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こんなデータが出てきます。APCプロペラの種類が膨大なものですからPDFファイル7頁にもなりますがいつかきっと役に立つことがあると思います。
手っ取り早くこちらをクリックして一度ご覧ください。

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オマケですが、最初の写真に出てきたエンジン用2種類のハブの違いですが、大きなハブはガソリンエンジン用なんですね。別にグローエンジンに使ってもよいとは思いますが下の写真のようにプロペラを4本のボルトで締め付けるタイプのエンジンにはこのハブが必要になるわけですね。


PILOTバルサカンナの詳報

 ラジコン模型業界のメインイベント、全日本模型ホビーショーも無事終わりホッとしている店主であります。
ホビーショーの当店即売会場にはたくさんの客様にご来店いただき大変有難うございました。皆様、お値打ち品をゲットしていただきましたでしょうか。次の機会にはもっと皆様に喜んでいただける商品の出品や新しい規格を考えていきたいと思っております。どうかご期待ください。

さて、今回のホビーショーでは各社いろいろな新製品が発表されましたが、店主が特に気になった一品といえば「PILOTバルサカンナ」(予価3,300円)です。
バルサキット製作の必需品ながらマーケットから絶えて久しいバルサカンナ、それが復活したのですから、これからバルサキットの製作にチャレンジと言う方にはこの上ない朗報ですよね。

早速OK模型のブースに行き、展示品ですが厚かましくいろいろと写真を撮らせていただきました。
また商品説明なども詳しく聞いてきましたので、順を追って解説させていただきます。

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全体のイメージが良く判る角度で撮ってみました。
なにやら描いていたイメージとは違ってネジが多いように感じますね。

 

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サイドから見るとこうなりますね。日本では「引いて」削るので右側が前という事になります。

 

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側面から底面を見たところですね。

 

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同じく底面です。ここが歪んでいると平らに削ることが出来ないので、昔はときどき砥石で削るなんて猛者もおられましたね。

 

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上から見たところ。上の2本のネジは刃を取り付けるブロックを本体に固定するネジで、その下の小さなネジは刃の押え板を固定するものです。

 

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この子ネジを緩めて刃を取り外して見ました。ネジ1本で簡単に刃を替えることが出来るのが良いですね。

 

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正面から見たところです。こちらについているネジがこのカンナの特徴ですね。歯を取り付けた後、上写真の大きい方のネジを少し緩め、ここに見える前のネジを調節すると刃の「出具合」が調節できます。これまでのカンナでは手で微妙に調節していたのが、ネジを回しての調節ですから、微調節が簡単に行えます。歯の出具合の調節は難しいものですから、この機能は期待が持てます。PILOTのロゴが昔のままで雰囲気ありますね。

 

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こちらはカンナの心臓、替え刃です。正真正銘の日本製だそうです。予定価格は5枚700円という事でした。
もちろん、最初は1枚付属しています。

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最後にオマケです。店主が長らく秘蔵してきたPILOTバルサカンナの「外箱」です。中身はダマしダマし使ってきましたが、今度の製品の登場でようやく引退できそうです。
このバルサカンナ、発売は11月中頃とのことです。期待しましょう!

 

 


kickit 電動燃料ポンプ(3)

kickit電動ポンプシリーズ、最終回は電源バッテリーを外付けする「電動燃料ポンプ」です。
商品名がそのものズバリの「電動燃料ポンプ」っていうんですから、まあ覚えやすいことは間違いありませんね。

前回、前々回でご紹介した「充電式電動燃料ポンプ」から充電池と充電制御回路を取り除いたもので、ポンプやモーター部分はまったく同じとのことです。

 

Pumps800
さて、比較のために2つを並べてみました。たまたまでしょうがこのポンプの直径は500円硬貨とほぼ同じです。左が充電式、右が今回ご紹介する電池外付け式なのはいうまでもありません。ポンプ部分は両者共通とのことです。

今日ご紹介する電池外付け式の方は内蔵充電池や充電制御回路、そして充電ケーブルが無い分だけお値段もお安くなっていますので、電源電池は自分で用意する、というかたに向いているでしょう。

この電源ですが、取扱い説明書によると使用電圧範囲は4.2Vから8.4V、推奨は7.2V以下とありますから、ハイボルテージ仕様でない受信機電源に使われてきたニッカド4本パックからハイボルテージ仕様の受信機システムに使われているリフェ2本パック、そしてリポ2セルまで使えるという事になります。

 

NiCd-800
実際の接続例です。まず、こちらは受信機用バッテリーとしておなじみニッカド4セル(4.8V)パックです。ポンプにはJR/FUTABA共用のサーボコネクタ・メスがついていますのでほとんどのメーカーのバッテリーが使えるはずです。

LiFe800
続いては最近のシステムに多いハイボルテージ仕様受信機/サーボに使用されているリフェ2セルのバッテリーです。こちらも受信機に接続するためのサーボコネクタ・オスがついていますのでそのまま使えます。

 

CD800
さて、最後にご紹介するのが、トップモデルオリジナルの「受信機用ニッカドバッテリー4.8V500mAh」です。
ご覧のように長さ、巾ともにポンプとほとんど同じ、サーボコネクターのオスもついていますので、インシュロックなどでポンプとバッテリーをくくりつければとてもコンパクトにまとまり、扱いやすくなりますね。
新たにバッテリーを購入される場合はぜひご検討ください。

さて、先週も告知させていただきました「全日本模型ホビーショー」の開催が近づいてきました。一般公開日は9月26日と27日です。
ご来場をお待ちしております。