スペースウォーカー箱開け(3)

模型界の一大イベントである静岡ホビーショーや各地で開かれるラジコン競技会などが目白押しだった5月もあっという間に過ぎ去ってしまいました。

当店も例にもれず、ブログ「スペースウォーカーの箱開け」はイベントレポートで4週中断、ずいぶん間隔が開いてしまいましたが、ようやく再開という事になりました。

 

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それでは早速箱開けレポートの続きです。
店主が好きなこのアングル、V-pro スペースウォーカーの特徴でもあるオープンコックピットに座るパイロットと、文字通り風を防ぐだけの風防がホームビルト機の雰囲気を醸し出しています。特にこのモデルは1/4スケールの大型機で、しかもオープンコックピットですから上半身むきだしのパイロットと計器盤が恰好良いというか、無しでは格好がつかないですよね。

今回はそのあたり、大型機ならではの雰囲気を盛り上げるパーツを中心にご覧いただきましょう。

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まずは風防ですね。
写真のように大きなパーツですが、実際に使用するのは最初の写真でお判りになる通り、ほんの一部分?で、ほとんどを捨ててしまいます。
勿体ないようですが、胴体に接着する部分の糊代を胴体の断面形状通りに丸くしたり、成形後に型から抜くときの勾配などが必要なのでこの大きさになるそうです。

 

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こちらは水平尾翼ですね。
手前に置いた30cmの定規と比較してお判りのように、巾(スパン)50cm以上もある大きなものです。
飛行させる時はカーボン製の斜めステー(張り線)をV型に張って水平尾翼とつないでフラッターを防ぎます。実機と同じ構造ですね。

 

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こちらは垂直尾翼。ラダーは赤白のチェッカー模様に仕上げられ、尾部をきりっと引き締めます。

 

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この銀色の棒、これは直径23mm、長さ650mmのアルミパイプ製主翼カンザシです。
主翼の取り付けは、このパイプを胴体に通し、左右から差し込む構造になっています。
ですから、主翼は左右分割して胴体から取り外すことが出来ます。
運搬や保管スペースがネックになる大型機にとっては嬉しいことですね。

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メインギアは赤色に塗装済みのジュラルミン製です。
タイヤは直径75mmの大きいものですが、スポンジ製にして軽量化を図っています。
その右、スピンナーは直径75mmアルミ削り出しスピンナーが奢られています。
また、このスピンナーのバックプレートには推奨エンジンのDLE30を搭載した時に必要となる、4本のプロペラ止めボルト用の穴がすでにあけられています。経験された方はお判りでしょうが、この穴、なかなか位置決めとドリリングが難しいのです。ですからすでにボルト穴があいているのはとても嬉しいことですよね。
右の燃料タンクは、もちろん混合ガソリン燃料専用のものです。

 

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上段左はグラス製のホイルパンツで、赤色塗装済みです。
その右にある白いパーツはパイロット人形、写真では上半身の胴体部分のみですが、頭の部分は同じ袋の中に詰められていますのでどうかご安心を。この人形の素材は白ですから、今回の最初の写真のようにプラモデル用塗料で色を塗って仕上げてください。
最下段左はスケールテールギア(尾脚セット)で、コイルバネでラダーと尾輪を連動させる構造です。
その右はDLE20などの20ccクラスのガソリンエンジンを搭載する際に必要なラジアルマウント。右端はこのマウントを使う際に必要なベニヤ製のスペーサーです。

 

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スケール感を盛り上げるのに欠かすことのできないステッカーはご覧のようにずいぶん大きいものです。

ここでちょっと注目していただきたいのが大きな30,30の数字の右下にある計器パネルです。
一般にスケール機と言えば、計器パネルには実機通りの高度計やコンパス、そして回転計や油圧計などのエンジン関係の計器などが並んでいるものですが、この機体の計器板はちょっと変わっています。

 

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これはV-pro スペースウォーカーの計器パネルの出来上り写真です。(OK模型提供)
ご覧のように、ガソリンエンジン用のアクセサリーであるオンボードタコメーターや電源にリポバッテリーを使った時の必需品オンボードリポメーター、受信機やイグニッション電源のスイッチ、チョーク用リンケージなど、ラジコンとして実際に使用する装置類を一か所にまとめて搭載できるようになっているんですね。
ですから、このモデルを飛行させる時には、このパネルだけでスイッチやチョークレバーを操作、エンジン回転数や電源電圧をチェックできる訳なんですね。
1/4スケールという大きさと、オープンコックピットならではのスイッチへのアクセスの容易さなどをうまく利用した仕組みです。
飛行前の操作からスケールっぽい所作が楽しめる、心憎い演出ですね。

今回ご紹介させて頂いたV-pro スペースウォーカー、ゆったりとスケールフライトを楽しみたいと思っておられる皆さん、そしてガソリンエンジンの経験をお持ちの方はもちろん、初めてガソリンエンジン機や大型機にチャレンジされるかたまで、幅広いモデラーの皆さんにお薦めしたい機体です。