アイランドブリーズスプラッシュの箱開け(1)

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発売が待たれていたOK模型の「アイランドブリーズ スプラッシュ」ですが、先日やっとメーカーから出荷されました。
ところが当店への入荷数(割当数)がごく少数でしたので、ショップに掲載するや、あっという間に売り切れてしまいました。
お待ち頂いていながら手に入らなかったお客様にはお詫びを申し上げます。
メーカーでは増産に励んでいるという事ですので、おいおい入荷してくると思います。申し訳ございませんが今しばらくお待ちください。

さて、今回はそのアイランドブリーズ スプラッシュ(以後「スプラッシュ」と省略)の箱開け紹介をさせていただきます。
今後購入を考えておられる皆さん、ぜひ参考になさってください。

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上写真は以前当ブログでご紹介させていただいた陸上型の「アイランドブリーズ」の構成パーツです。
水上機型のスプラッシュはベースとなるアイランドブリーズのメインギアの代わりにフロートがつく、と考えてよいみたいですので、写真で黄色いバツ印をつけたパーツがスプラッシュでは入っていなくて、かわりに、この後ご紹介するフロートのパーツが入るわけです。

細かいことですが、尾輪にバツ印が入っていないのに気が付かれたかたもおられると思います。でもこれは間違いではありません。さすがに尾輪のタイヤは使いませんが、ラダーと連動して尾輪を動かす仕組み(パーツ)をそのまま水中舵を動かすのに使うようになっているのでそのままなんです。

主翼、胴体などの共通部分については、以前のブログ
アイランドブリーズ箱開け(1)
アイランドブリーズ箱開け(2)
アイランドブリーズ箱開け(3)
アイランドブリーズ箱開け 番外編を見ていただくとして、今回はスプラッシュ独自のパーツを見てゆくことにさせていただきます。

 

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まずフロート本体です。
写真のように完全に出来上がっています。
外皮は少し固めの薄いプラスチックシート?のようで、先端や支柱取付部、ステップなど要所はABSプラスチックの成形品で補強されています。

でも、内部構造が気になりますよね?乱暴な着水でフロートが壊れた時などに浸水して沈んでしまう事は無いんでしょうか。
そこでOK模型さんに尋ねたところ、「内部はほぼフロートと同じ形の発泡スチロールのコアが詰まっています。ですから水の入る空間がほとんど無く、沈没する恐れは無いですよ」とのお返事をいただきました。

 

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こちらはフロート支柱です。支柱と言ってもピアノ線ではなく、捩れや曲げに強いジュラルミン製の板で、胴体とフロートにはタッピングビスで固定します。

 

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このほか、後部胴体に取り付けるフィンがあります。陸上機にフロートを付けて水上機にするとどうしても直進性が悪くなりますので、その対策としてほとんどの水上機(実機でも)はフィンをつけたり垂直尾翼を大きくしています。本機のフィンも同様の目的で、後部胴体の下面にタッピングビスで取り付けるようになっています。

その右のカーボン支柱は、左右のフロートを繋ぐもので滑走中や飛行中にフロートがバタつくのを防ぎます。

水中舵は最初に少し触れましたが、尾輪を動かすリンケージを利用してラダーと連動する様になっています。

 

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これは機体に貼るステッカーです。陸上型と同じものに「Splash」のロゴが追加されています。
どこに張っても良いですが、メーカーデモ機はフィンに貼っていますね。

 

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ここまでスプラッシュのフロート関係パーツをザッと紹介させていただきました。

次回は水上機の命とも言えるフロート本体について、気になるポイントである接水面やステップの形状などをご紹介させていただきます。

 

チェコ製ARTIST 1.56m 箱開け(2)

 

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トップモデル チェコ製のアクロ機、ARTIST 1.56mの箱開け、2回目は主尾翼を中心にご紹介します。

 

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まず、主翼です。
主翼は左右分割式で、胴体を貫通するアルミパイプのカンザシで左右を繋ぎます。
この形式の主翼は分割するとコンパクトに収まりますので、運搬時などは大いに助かりますね。

構造は一般的なバルサリブ組みフレームにフィルム貼り仕上げで非常に軽量に仕上がっています。

ここで目立つのは大きめのエルロンです。

カラーリングですが、写真左の黄色い方が下面、右側の白い方が上面になっています。

ところで、主翼上面の派手なマーキングはどうなってるの?と思われる方もおられるでしょうが、それについては前回少し述べましたとおり、大きなカラーフィルムが入っており、それを貼って仕上げていただくということになります。

 

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翼中央の断面です。ご覧のように最大翼厚部が少し後寄りの完全対称翼型で、翼型はNACA 64A014ということです。
中央リブにはたくさんの穴が開いていますが、前から3つ目の穴がアルミパイプのカンザシが入るところで、中にはグラス製のパイプが入っています。

 

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こちらは水平尾翼。エレベーター面積が練習機や曲技機に比べてかなり大きいですね。

水平尾翼も上面は白、下面は黄色で、主翼同様、マーキングはカラーフィルムを貼って仕上げます。

 

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垂直尾翼です。ラダーが非常に大きいのが目につきます。

 

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キットの付属パーツです。
アルミパイプのカンザシ、メインギア、尾輪、タイヤ、ヒンジやコントロールホーンなどのリンケージパーツ、などなど機体の完成に必要なパーツが揃っています。

ただ、ご覧になってお判りのように、スピンナーや燃料タンク、エンジンマウントが入っていません。
また、イメージ写真にあるような、ホイルパンツも入っていません。
電動でもエンジンでも搭載できる機体ですので、お使いになるパワーソースに合わせて最適なものをご用意ください、という事ですね。

ちなみにスピンナーは51mmABスピンナーが適合しまので、お好みの色を別途購入してください。

 

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ところで、この機体はチェコ製ということで組み立て説明書がどうなっているか気になるところですよね。
残念ながら日本語の説明書は入っていません。でも心配はご無用、写真のように絵文字をメインにした判り易いものです。
これはいろんな民族、いろんな言語が入り混じっているヨーロッパで販売されるキットならではと言うところで、万国共通の絵と数字で表現している訳ですね。
上の例では、ドリルのマークの部分は穴をあける、ナイフの絵は切りとるという事で、チューブのようなものはエポキシ接着剤で接着することを示しています。
また図に書かれている数字は別紙パーツリストの部品番号と合わせてあります。なお、別紙パーツリストは英語でも表記されていますのであまり心配することは無いと思います。

ラジコン機を初めて作るという方は別として、これまで何機かキットやARF機を作られた方なら、チェコ製とはいうものの部品の配置や組み立て方にそう大きな違いは事はありませんので、それほど苦労することなく組み立てることが出来ると思います。

どうですか、一度ヨーロッパの香り漂うARTIST 1.56mに挑戦されては如何でしょうか。

 

チェコ製ARTIST 1.56m 箱開け(1)

キットレビュー、今回はちょっと目先を変えて、トップモデルチェコ製ARFのご紹介です。
機体名は「The ARTIST 1.56m」、40~50クラス、全幅1560mmの3Dエアロバティック機で、フィルム貼りARF完成機です。

 

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エンジンは2サイクル40-49、4サイクルなら52-72クラスになっています。もちろん電動化も考えられていて、胴体の前上面はバッテリーの取り外しが簡単にできるよう大きなハッチになっていたり、モーター取付用パーツが入っていたりします。

キットは日本製、あるいは日本のメーカーが監修した中国製のARF機と比べると、組立時に戸惑う点がありますが、逆にそれがヨーロッパ的とも思える機体です。そのあたりはレビューを進めながら説明をさせていただきます。

 

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まず全体のパーツです。
ご覧になっておわかりのように、主翼や尾翼には色の塗り分けがされていません。ここは付属のステッカーを張るようになっているんです。もちろん一番上の写真のように仕上がる形にはカットされていますが、機体のマーキングというか色の貼り分けはされているのが当たり前、と思っていると少しびっくりさせられますね。このあたり、人件費の高いユーロッパならではの事情があるのかもしれません。

それでは今週は胴体まわりから。

 

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バルサ、ベニヤ、堅木で作られた一般的な胴体で、もちろんフィルム貼り完成です。このあたりはよく見るARF機と大してかわりません。
断面は縦長で、エンジンを倒立に搭載することも出来るように考えられています。もちろん斜めサイドマウントも可能ですから、エンジンの搭載方向はモデラーの選択に任せるという事です。

 

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カウルはグラスファイバー(FRP)製で、白色ゲルコート仕上げがされています。
まったく穴が開いていませんので、エンジン(モーター)シャフトの穴から開けてゆかねばなりません。
そのかわり、というか見方を変えれば、動力に応じて必要最小限の穴をモデラーの判断で自由に決める事が出来るので、余分な(大きな)穴があいているのが気になる、などという事はありません。

 

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こちらはキャノピーです。とにかく透明度が最高!写真を撮るのに苦労しましたね。

 

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前部胴体の上側はハッチになっていて大きく開きます。サーボなどのメカ積み込みや電動の動力用バッテリーの積み込みはここから楽々と行う事が出来ます。胴体下面に開口部はありませんので、胴体の剛性は充分です。

 

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ハッチを裏返して見たところ。上面のプランクには発泡プラスチックが使われています。

 

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この印刷物はキャノピーの内側に貼り付けるイラストですね。左(前)から、計器盤、床、シートになっています。

 

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計器盤はなかなかの出来ですね。

 

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第一胴枠(防火壁)です。ご覧のように全く穴が開いていません。エンジンマウントは別売ですから取付穴は同じではありませんし、電動モーター仕様にしたときには燃料タンクキャップの穴は不要ですしね。そのかわりエンジンマウント取付穴やモーターマウント取付穴を、自分が使うパーツに応じた位置に開ける事になるのですが、それに必要な各部の位置関係をあらわした基本の寸法図は組立説明書の中にちゃんと記載されていますので心配はいりません。このあたり、模型の「創る」という部分も楽しみの一部と考えれば作り甲斐もあるのではないでしょうか。

 

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胴体の中はこんな感じです。特に変わったところはありませんが、アルミパイプ製主翼カンザシの通るグラスのパイプが目を引きますね。
このパイプも胴体のネジレ剛性を高めるのに大きな役割を果たしています。

 

さて、日本製の至れり尽くせりのARF機に慣れた私にとっては、「ここから先はモデラーの仕事。余分な事はしていませんので、あなたの選んだパーツに合わせて自由に気のすむようにやってください!」とでも言っているようなチェコ製の機体は新鮮に映りました。
ARFでありながら工作の技術や知識が必要とされるヨーロッパ製の機体。次回は主翼と尾翼を中心に見てゆきます。

 

 

 

スペースウォーカー箱開け(3)

模型界の一大イベントである静岡ホビーショーや各地で開かれるラジコン競技会などが目白押しだった5月もあっという間に過ぎ去ってしまいました。

当店も例にもれず、ブログ「スペースウォーカーの箱開け」はイベントレポートで4週中断、ずいぶん間隔が開いてしまいましたが、ようやく再開という事になりました。

 

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それでは早速箱開けレポートの続きです。
店主が好きなこのアングル、V-pro スペースウォーカーの特徴でもあるオープンコックピットに座るパイロットと、文字通り風を防ぐだけの風防がホームビルト機の雰囲気を醸し出しています。特にこのモデルは1/4スケールの大型機で、しかもオープンコックピットですから上半身むきだしのパイロットと計器盤が恰好良いというか、無しでは格好がつかないですよね。

今回はそのあたり、大型機ならではの雰囲気を盛り上げるパーツを中心にご覧いただきましょう。

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まずは風防ですね。
写真のように大きなパーツですが、実際に使用するのは最初の写真でお判りになる通り、ほんの一部分?で、ほとんどを捨ててしまいます。
勿体ないようですが、胴体に接着する部分の糊代を胴体の断面形状通りに丸くしたり、成形後に型から抜くときの勾配などが必要なのでこの大きさになるそうです。

 

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こちらは水平尾翼ですね。
手前に置いた30cmの定規と比較してお判りのように、巾(スパン)50cm以上もある大きなものです。
飛行させる時はカーボン製の斜めステー(張り線)をV型に張って水平尾翼とつないでフラッターを防ぎます。実機と同じ構造ですね。

 

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こちらは垂直尾翼。ラダーは赤白のチェッカー模様に仕上げられ、尾部をきりっと引き締めます。

 

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この銀色の棒、これは直径23mm、長さ650mmのアルミパイプ製主翼カンザシです。
主翼の取り付けは、このパイプを胴体に通し、左右から差し込む構造になっています。
ですから、主翼は左右分割して胴体から取り外すことが出来ます。
運搬や保管スペースがネックになる大型機にとっては嬉しいことですね。

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メインギアは赤色に塗装済みのジュラルミン製です。
タイヤは直径75mmの大きいものですが、スポンジ製にして軽量化を図っています。
その右、スピンナーは直径75mmアルミ削り出しスピンナーが奢られています。
また、このスピンナーのバックプレートには推奨エンジンのDLE30を搭載した時に必要となる、4本のプロペラ止めボルト用の穴がすでにあけられています。経験された方はお判りでしょうが、この穴、なかなか位置決めとドリリングが難しいのです。ですからすでにボルト穴があいているのはとても嬉しいことですよね。
右の燃料タンクは、もちろん混合ガソリン燃料専用のものです。

 

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上段左はグラス製のホイルパンツで、赤色塗装済みです。
その右にある白いパーツはパイロット人形、写真では上半身の胴体部分のみですが、頭の部分は同じ袋の中に詰められていますのでどうかご安心を。この人形の素材は白ですから、今回の最初の写真のようにプラモデル用塗料で色を塗って仕上げてください。
最下段左はスケールテールギア(尾脚セット)で、コイルバネでラダーと尾輪を連動させる構造です。
その右はDLE20などの20ccクラスのガソリンエンジンを搭載する際に必要なラジアルマウント。右端はこのマウントを使う際に必要なベニヤ製のスペーサーです。

 

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スケール感を盛り上げるのに欠かすことのできないステッカーはご覧のようにずいぶん大きいものです。

ここでちょっと注目していただきたいのが大きな30,30の数字の右下にある計器パネルです。
一般にスケール機と言えば、計器パネルには実機通りの高度計やコンパス、そして回転計や油圧計などのエンジン関係の計器などが並んでいるものですが、この機体の計器板はちょっと変わっています。

 

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これはV-pro スペースウォーカーの計器パネルの出来上り写真です。(OK模型提供)
ご覧のように、ガソリンエンジン用のアクセサリーであるオンボードタコメーターや電源にリポバッテリーを使った時の必需品オンボードリポメーター、受信機やイグニッション電源のスイッチ、チョーク用リンケージなど、ラジコンとして実際に使用する装置類を一か所にまとめて搭載できるようになっているんですね。
ですから、このモデルを飛行させる時には、このパネルだけでスイッチやチョークレバーを操作、エンジン回転数や電源電圧をチェックできる訳なんですね。
1/4スケールという大きさと、オープンコックピットならではのスイッチへのアクセスの容易さなどをうまく利用した仕組みです。
飛行前の操作からスケールっぽい所作が楽しめる、心憎い演出ですね。

今回ご紹介させて頂いたV-pro スペースウォーカー、ゆったりとスケールフライトを楽しみたいと思っておられる皆さん、そしてガソリンエンジンの経験をお持ちの方はもちろん、初めてガソリンエンジン機や大型機にチャレンジされるかたまで、幅広いモデラーの皆さんにお薦めしたい機体です。

 

 

スペースウォーカー箱開け(2)

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ゆったりとスケールフライトを楽しめるというのがウリのV-pro スペースウォーカー、今回は胴体関係を見てゆきます。

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胴体とカウルを並べたところです。
カウルはグラスファイバー(FRP)製で塗装済みとなっています。

 

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仮にカウリングを胴体に取り付けてみるとこんな感じです。

 

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胴体を前から見たところ。実機は空冷水平対向エンジンの搭載が標準ですから、横長の空気取り入れ口が開いています。

 

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カウルの後ろ側から中をのぞいたところです。白色ゲルコート仕上げに赤の塗装で仕上げられているのが判ります。

 

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胴体先端の防火壁です。この機体はOK模型が輸入販売しているDLE30エンジンの倒立搭載が標準ですから、それに合わせてエンジン取付ビスの穴が開いています。

 

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同じく防火壁部分をひっくり返したところです。倒立搭載に合わせて写真のようにシリンダー部分の空気が抜けるようにエアー抜きトンネルが作られています。

 

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胴体上面、コックピット部分は取り外し可能な大きいハッチになっています。

 

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サーボや受信機、電源バッテリーなどの搭載は容易に行えますし、飛行場では機体に主翼を取り付けたままで飛行前点検やメンテも楽々ですね。

 

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燃料タンクもこのハッチ部分から搭載しますが、ご覧の用に広々したスペースがありますので余裕です。

次回、最終回は尾翼、メインギア、小物部品などをご紹介させていただく予定です。

さて、ここでゴールデンウィーク中の当店の営業スケジュールについてのお知らせです。
まず、4月29日(祝)、30日(土)は臨時営業いたしますので、両日ともに午前11時までにご注文を頂きますと当日出荷させていただきます。
次に、5月1日(日)から5日までは休業となります。
なお、休業期間中のご注文は、5月6日より順次発送となりますので、よろしくお願い致します。