キットレビュー OK模型「ラベンダー」

ラジコン専門誌でも紹介されているOK模型の新作バルサキット・モーターグライダーのラベンダー、品薄という事で希望数が入荷せず、お店に出してもすぐに売り切れてしまう状態が続いていたのですが、ようやく十分な量が入荷しました。

そこで、今回はこのラベンダーのキットを簡単にご紹介させていただく事にしました

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OK模型が最近力を入れている、バルサキット組み立て入門者にも取り組みやすい飛行機のシリーズという事で、本当に初めてバルサキットの組み立てに挑戦される方向けの「オリンピア」の次に位置するレベルの機体です。

 

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キットの中身はというと、バルサ板やベニヤ板にレーザー加工を施した翼や胴体のパーツがメインで、あとは前縁材やスパー材などの棒材が入っています。
そのほかはピアノ線のリンケージパーツが入っていますが、機体が比較的小型ですので、こじんまりとシンプルにパッケージされています。
もちろん、日本語の組立説明付き原寸大の印刷図面も入っています。最後にご説明しますが、この図面こそがキットの大きな特徴になっているんです。

 

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キットの中身ですが、バルサ板やベニヤ板には写真のように精密なレーザー加工がされています。
写真はベニヤパーツですが、ご覧のようにパーツがびっしりと並んでいます。取り外すときに細い部分が折れないように細心の注意を払うのはもちろんですが、その前に部品の記号と番号を正確に書き込んでおくことが大切です。
先にバラバラにしてしまうと、よく似た部品が多いのであとで部品名が判らなくなるという羽目になってしまうので要注意です。

 

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その部品名を記入する時に使うのがこの図面(設計図)です。
ご覧のように、原寸大(実物大)の機体の図面とともに、レーザーカット部品のレイアウト図、そして写真入りの組み立て説明書がびっしりと書き込まれています。

この図面、特に組立説明書の部分は文字が小さくて見るのがツライと思っていたのですが、OK模型が新しい試みとして、組立説明書をホームページからダウンロードできるようにしているのを知りました。

これは画期的な事ですよね。

その場所がこちらです。
PDFファイルになっていますので、ダウンロードしてタブレット端末に表示することが出来ます。ですから、画像や文字を拡大表示することが出来、置き場所を選ばないタブレット端末で説明書を見ながら作業を進めることが出来ます。特によく似た形が多いレーザーカット部品のレイアウト図を拡大してみることが出来るのは助かりますね。

ぜひ一度覗いて見てください。

 

 

 


フライトコントローラー Pixhawk (3)

少し間が空いてしまいましたが、Pixhawkの紹介、その(3)をお送り致します。

前回でトップモデルF450のコントローラー関係パーツ(ハードウェア)をPixhawkに積み替えました。

しかし、それらを実際に活用するにはパソコンを使ってフライトコントローラーの設定をする必要があります。
ここが、DIPスイッチを使って設定をするF450付属のコントローラーとPixhawkの最大の違いです。
それによってGPSやコンパス、ジャイロを使った多彩な機能が使えるようになるわけです。

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写真のようにパソコンとPixhawkをUSBケーブルで接続します。
そして、当然のことながら設定にはソフトウェアが必要となります。
今回の設定は、よく使われているMissionPlannerというソフトを使用しました。

「よく使われている」って・・・  設定ソフトはセットに入っていないの?と思われるでしょう。
実は設定ソフトは当社のセットに入っていないんです。

というのはPixhawkの設定プログラムはオープンソースと言って、プログラムの元が公開されており、誰でも自由にそれを使用したり変更することが出来るのが特徴なんです。

つまり、このフライトコントローラーを使用する場合は自分でプログラムを作るのが前提で、さもなくばネット上で公開されているプログラムの一つ選んで流用することになります。
後者の場合、これらのソフトは原則としてフリーウェアですから、ソフトウェアの不具合等の補償は無く、使われる方の自己責任となります。

ですから、当社でもお客様が使われる設定プログラムに起因する損害の補償や技術サポートは出来無いことをご承知おきください。

前置きが長くなりましたが、設定プロセス画面の一例をご紹介しましょう。
MissionPlannerの表示画面は英語ですので、ある程度の英語力は必要になります。

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まずはインターネットからMissionPlannerをダウンロード、インストール後に起動したときのスタート画面です。
もちろん、モデルはMULTICOPTERを選択しています。
設定項目は多岐にわたりますが、使用するソフトによって差があります。

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こちらはコンパスのキャリブレーション画面です。白い点が無くなればキャリブレーション完了です。

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GPSの画面です。自分の位置や傾きが表示されます。

このほかジャイロの設定などもありますが、写真のようにパソコンを使うので、直感的にわかりやすく設定できます。

設定が終ればフライトに入りますが、F450 である程度操縦できるようになっているかたで、設定さえきちんと出来ておればあっけないほど簡単に浮き上がります。(私はもろもろの知識を勉強して設定できるまでに1か月ほどかかりましたが・・・)

ここでニュースです。

このフライトコントローラーPixhawkをトップモデルジャパンで販売することが決定、ショップに出品しました。
マルチコプターのカテゴリーに商品群を揃えていますので、興味のあるかたは是非覗いて見てください。

当社が販売するPixhawk関連商品には一切説明書がついていないのでかなりのスキルと知識が必要となりますが、F450を更に進化させたいマニアの方には比較的リーズナブルな価格で手に入れることが出来るトップモデルのPixhawkをお薦めします。


晩秋の古都、東福寺の紅葉狩り

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月日が経つのは早いもので、あっという間に12月ですね。

ところで、毎年11月中旬から12月上旬にかけて京都は各地からの観光客で最高にあふれかえる時期です。
お目当てはあちこちにある観光名所の紅葉ですが、地元関西でも京都は格別な場所で、たくさんの方がこの時期、京都に出かけます。

昨日、大阪人の私ですが混雑覚悟で紅葉狩りと洒落てみました。
目的地は京都東山界隈の有名な東福寺

初めての訪問という事で道が判らないかと心配しましたが、杞憂に終わりました。
とにかく、最寄り駅の京阪電車東福寺駅の改札口を出たところから人、人、人。その中に混じって歩いていると自然に目的地に到着してしまいました(笑

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混雑覚悟の上でしたが、やっぱり門前はこの通り、長蛇の列です。
先が思いやられる。

 

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ようやく境内に。
ここ東福寺を訪れる皆さんのお目当ては「通天橋」です。
中央上部に見える屋根の部分、普通の建物のように見えますが、これが橋なんです。
写真は下から見上げたところですが、本来は橋の上からこちらを向いて、眼下一面に広がる見事な紅葉を愛でるわけです。
余りの混雑で、橋上で写真を撮るどころか立ち止まる事もままならない状態で、上から見た写真はございません(謝

 

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通天橋の混雑を抜けて境内を散策、今年は天候の加減で紅葉があまり見事ではないとのことでしたが、それでも綺麗な紅葉を堪能させていただきました。

 

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存分に目の保養をさせていただいて東福寺を後にし、川端通を上がった(北行して)祇園四条駅近くの八起庵高島屋店で昼食を。本店のメニューには無いという親子丼を賞味して〆としました。

さて、何やかやで2回延期となったPIXHAWKのレポート、来週はセッティング編をお届けします。

 

 

 

 


収縮チューブでサーボを搭載する方法

急に季節が進んでいきなり冬に入ったような感じですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。
そのせいか、このところ天候不順が続き、連載中のPIXHAWKのフライトテストも思うように進んでいません。
そこで、今週はちょっと趣をかえてグライダーネタで行ってみようと思います。

 
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さて、皆さんはグライダーの薄い翼にサーボを搭載するのにどのような方法をとられていますでしょうか。
写真のように薄く窮屈なスペースにエルロンサーボやフラップサーボを、比較的簡単に横積み(平らに積む)するにはどうすれば良いかというのが今日のテーマです。

 

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そこでご紹介するのが当店オリジナル商品のサーボ取付収縮チューブを使う方法です。

なお、この方法では一旦取り付けたサーボを付け替えるというのはなかなか面倒ですので、作業の前にはサーボが正常に動くか、作業前に必ず動作チェックをしておいてください。
それと、サーボのコントロールホーンは、ほとんどの場合は作業後に取り付けたり取り外したりたり出来ませんので、事前にリンケージをきっちりと行い、仮付けをしてエルロンなど動翼の動作巾のチェックをきちんとしておく必要があります。

さて、このサーボ取付収縮チューブですが、上写真左の黄緑色の「TOPMODEL サーボ取付収縮チューブ 幅56mm長70mm 3枚入」と右側、ブルーの「TOPMODEL サーボ取付収縮チューブ 幅41mm長120mm 2枚入」があります。

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まず、こちらの「TOPMODEL サーボ取付収縮チューブ 幅56mm長70mm 3枚入」は折径(折りたたんだ時の横幅)が56mmです。当店で取り扱っているウイングサーボTahmazo TS-D1022MGを入れてみるとすんなりとうまく収まりました。もちろんTahmazo TS-D1016MGもほぼ同じサイズですから問題なく使えます。

 

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一方、こちらは「TOPMODEL サーボ取付収縮チューブ 幅41mm長120mm 2枚入」にTahmazo TS-1014を組み合わせてみました。
Tahmazo TS-1014はウイングサーボに代わって中、小型機のエルロンによく使われているサーボです。こっちのほうは、上のようにすんなりとは入りませんでした。測ってみるとTahmazo TS-1014は外周84mm(「耳」も含む)で、チューブの外周は82mm(折径41mmの倍)です。
計算通りですとチューブの外周が2mm不足する勘定ですがグライダーマニアの多くはサーボの「耳」を取って使われるので、その方法なら全く問題無いのですが・・・。

 

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でも、そこを何とか「耳」をつけたままで、ということでやってみたら、入りましたよ。
一つ上の写真の感じで、サーボを少し斜めにしてサーボの下側(写真では左側)から、両方の耳にチューブが被さるようにダマしダマし被せます。フィルムは少しは伸びますので、そのあたりを加減しながら入れていきます。
まあ、とにかくピッチぴちですけどね。
両耳にチューブが被さったなら、残りのチューブをサーボホーンの下あたりまで被せます。下側はサーボより10mmぐらい大きめに残して余分を切り取ります。

 

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次にチューブをヒートガンかドライヤで収縮させます。
あまりしつこくやるとチューブが破れたりサーボのケースが熱で変形したりしますので、慎重に、様子を見ながら収縮させます。
写真ではまだ少しシワが残っていますが、これくらいは全く問題ありません。

 

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これを翼に固定するのですが、私は写真の接着剤を使っています。
瞬間接着剤でもよさそうなものですが、翼上面の裏側はまっ平らではありませんのでサーボと翼のプランクを密着させることが出来ません。
そこでこの接着剤を、サーボ(チューブ)の中央付近に少し盛り上げるように塗り、翼の中に入れます。
今回使用した接着剤はすぐに固まりませんので、正しく位置決めをした後でチューブが翼の裏面に接触している部分、数カ所に瞬間接着剤をチョン、チョンと流し込んで固定します。

 

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取付の終わったところです。
翼の中にコンパクトに収まりました。

ところで、万が一、取り付けたサーボが故障したときはどうするんですかって?
その時は見えている部分のフィルムを切り開いてサーボを取り出します。翼の中に残ったフィルムはサーボの平面型に合わせて残しておきます。そのあとで、これまでと同じようにチューブを被せたサーボを元の位置に置き、こんどは瞬間接着剤で接着します。
最初に取り付けたときよりフィルムの厚みだけ翼の下面に近づいてきますが、普通はこれぐらいは問題ないはずですよね。

 

 

 

 

 


フライトコントローラー Pixhawk (2)

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さて、前回ご紹介しました新しいフライトコントローラーPixhawk、正確にはPixhawk2.4.6 32bitフライトコントローラーという名前なんですが、これを搭載するプラットフォームは、今年2月17日から4回にわたって当ブログで紹介しましたTOPMODELオリジナルクワッドコプターF450を使用します。

さて、このTOPMODELオリジナルクワッドコプターF450は、費用をかけずに、とにかくシンプルにマルチコプター楽しみたいというマニア向けに、GPSや高度計などの機能を省くことで、設定はシンプルに、そして費用は出来るだけ抑えるというコンセプトの機体です。
したがって、基本的な設定はパソコンを使わずコントローラーのDIPスイッチでできるようになっていましたが、その分設定できる内容や機能にも制約がありました。

 

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こちらが以前ご紹介させていただいたF450です。
今回は、写真のフライトコントローラーをPixhawkに入れ替えるわけです。
また飛行時にテレメトリーシステムを利用してパワーユニットに流れる電流を計測するためのパワーモジュール(JR製)も搭載していましたが、これもPixhawkのパワーモジュール(オプション)に置き換えます。

 

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さて、これがフライトコントローラーを入れ替えた後の外観です。
但し判り易くするためにスイッチやLED表示装置、ブザーなどは取り外してあります。
もちろんモーター、スピードコントローラーなどは以前のままですが、今回、受信機はFutaba製に交換しました。

まず、メインのフライトコントローラーPixhawkですが、多機能化した分、大きくなっています。
またフレームには直接粘着テープで止めるのではなく、付属品のクッション付きアンチバイブレーションボードに乗せてあります。

次にオプションのGPSアンテナ。GPSを使う事でゴーホーム機能などが使用できるようになります。
また、Pixhawkは本体内に高度計も装備していますので、ゴーホーム以外にもいろいろな機能を使う事が出来るようになるはずです。

 

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裏面の様子です。以前はJR製の電流測定センサーを搭載していましたが、今回はPixhawk用の電流測定機能を持ったパワーモジュール(オプション)を搭載しています。オレンジの円の中に見えるように非常に薄く小さいものです。

ご覧のようにフレームにはほとんど手を加えることなく、フライトコントローラーと関連パーツの取付は終了しました。

 

次回は実際の設定の様子などをご紹介させていただきます。