プラグ型端子(S)を使う

当店の店頭から長らく姿を消していましたプラグ型端子が、新しくプラグ型端子(S)として復活しました。

以前販売していた商品と大きく異なるのは。プラグ中心のプラス極線部が長くなったことです。
この極線は直径1mmほどの真鍮線ですから比較的簡単に曲げたり必要な長さに切断したり出来ますし、リード線を付けるハンダも良く乗ります。

取付用のナットが付属しています。材質は真鍮でクロムメッキがしてあります。
プラス極の真鍮線の付け根に見える白いパーツは絶縁用のプラスチックパーツです。

とりあえずポケットブースターの充電用アダプタを作ってみる事にしました。

まずリード線をハンダ付けします。
リード線は熱に強く柔らかいシリコンコードを使いました。
太さは20ゲージです。

写真のように中心の極線はポケブー内蔵バッテリーのプラス極になりますので赤いコードを、マイナス側は黒いシリコンコードをナットにハンダ付けしました。

マイナス側はプラグに直接ハンダ付けしたいところですが、絶縁用の白いプラスチックがハンダ付けの熱で傷む恐れがありますので、必ずナット、あるいは別に端子を用意してそれにハンダ付けして下さい。(ナットにハンダ付けする場合は表面のメッキをヤスリで削り取っておいてください)

プラス線の付け根はハンダ付け部分や極線が露出していますのでシュリンクチューブを被せておきます。黒線をハンダ付けしたナットは奥まできっちりと締め付けておきます。

プラグの下半分とリード線の付け根をシュリンクチューブで保護して出来上がりです。

このプラグ型端子、ポケブーの充電用アダプタだけでなく、スケール機などでグロープラグが奥まったところに入っていて簡単にブースターケーブルが繋がらない場合や、カウルにプラグヒート用の穴を開けたくない場合など、エンジンから離れた場所にプラグヒート用端子を設置するのに重宝します。

こんな小さなパーツでも無いとどうにもならない場面があります。
そんな時の為にぜひ1つ、と言わずに2,3個ストックしておかれては如何でしょうか。

さてここでご案内です。 新しい時代、「令和」が始まりました。
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水上機の防水対策(2)

水上機の防水対策(2)ということで、先週にひきつづきアイランドブリーズ スプラッシュ ターコイズを例にとっての説明です。
写真の①と②は前回で解説済ですので、③の説明から再開です。

③は燃料給油口の一例です。
燃料給油口は、ほとんどの方が直径3㎜程度のチュープやパイプで作られています。ですから開口部はあまり大きな面積ではありませんが、離水直前のスピードに乗った時の水しぶきの水圧はかなりのものですから角度によってはタンクの中に水が入ってしまう事も考えられます。
そのため、この例では給油口(白いプラスチックパーツ)とエア抜きのブリーザーパイプ(青いニップル)を胴体側面やカウルではなく、ハッチの中に装着して水しぶきが直接当たらないようにしています。

こちらは④の電源スイッチです。
写真では防水ゴムキャップ付きのスイッチを使い、更に激しい水しぶきに直接さらされないようハッチの中に装着しています。

そしてハッチのつなぎ目や小さい穴、隙間などの防水に欠かせないのがPilot 防水テープです。
いろいろ事前に考えて防水対策をするのですが、実際に飛ばしてみるといろんなところから水が入ってくるものです。そんな時、手っ取り早く水漏れを防ぐ事が出来るこのテープは水上機のフライトに無くてはならないものの一つですね。

さて、気持ちよく水面を滑走する機体ですが、フロートで切り裂かれた水が勢いよく主翼の下面に当たっていますね。
一見涼しげな写真ですが、主翼に搭載された、水が嫌いなフラップサーボやエルロンサーボにとっては大迷惑な話なんですよね。

そこで、そのフラップサーボやエルロンサーボを飛沫から守るアイデアがアイランドブリーズ スプラッシュに盛り込まれているんです。
写真はエルロンホーン部分で、主翼の上面側からプッシュロッドを出すことで、下面に当たる強烈な飛沫がロッドの出口から主翼の中に入るのを避けています。

で、サーボはというと、主翼下面にハッチを設けてそこから搭載しているんですね。
でもプッシュロッドは主翼上面から出していますので、ハッチに開口部はありません。
勿論ハッチの周囲には防水テープをきっちりと貼ってあります。
主翼の下面には僅かの穴も開けたくないという設計者の気持ちの表れですね。

同じく主翼サーボの防水対策例として参考にご覧いただくこの写真は、PILOT ファイター25用フロートキットに付属している防水サーボカバーの取付例です。
あまりスマートではありませんが、露出したサーボやロッドをカバーで覆うこのスタイルは陸上機を水上機にコンバートする際によく使われる手法で、とりあえず手元の陸上機を改造して水上機を楽しみたいという場合に向いています。
PILOTファイター25は肩翼機でエルロンサーボは主翼の下面に出ており、フロートからの水しぶきはまともにサーボカバーを直撃しますので、ご覧のようにカーブした主翼の下面にカバーをきっちりと密着させて水の侵入を防ぐため、ここもやはり防水テープで周囲を囲っています。

このほか、受信機や受信機用バッテリーはビニール袋に入れて口をしっかりと封じ、サーボなどは出来るだけ床から浮かせて搭載して少しくらい胴体に水が入っても濡れないようにするなどの対策も併せて行う必要があります。
でも、慣れ親しんだ陸上機とは違ったところにあれこれと想像しながら気を遣うのも、見方を変えれば新鮮で、新たな模型の楽しみ方を発見できるのではないでしょうか。

まだ水上機を飛ばしたことの無いあなた、ぜひこの夏、フレッシュな気分で水上機デビューされては如何でしょうか。


水上機の防水対策(1)

「水ぬるむ春」などと春の訪れを告げる言葉を耳にしますと、フィールドに出かけてフライトを楽もうとテンションも上がるのですが、その言葉通り水辺で水上機を楽しみたい、と思っておられるかたもおられる事と思います。

その水上機、文字通り水の上を滑走して離水、着水をするという事で、陸上機には無い爽快感を味わえる一方で、フロートの取付角度やフロートのステップと重心位置の関係など、水上機ならではのフライトにかかわるノウハウがあります。

それと共に忘れてならないのは、機体の防水対策です。
上の写真のように、激しい水しぶきがかかるのは水上機の宿命なんですが、この水しぶきに全く無防備では受信機やサーボ、バッテリーなどが浸水してノーコンになる恐れがあります。

そこで今回は水上機にとって何より大切な防水対策のアイデアをいくつかご紹介させて頂きますので、これから水上機を作ろうという方はもちろん、すでにお持ちのかたもぜひご一読のうえ、参考にして頂けたらと思います。

早速、教材機として当店でも取り扱っていますアイランドブリーズスプラッシュ ターコイズを例にとって説明させて頂く事にします。

ご紹介します対策は写真の①から④までの4つのアイデアがあるのですが、全部を一度で、となると長くなりますので今回は①と②をご紹介させて頂きます。

まず、①なんですが、矢印の先は黒いフィルムがあるだけですから「何の事?意味わからん」とおっしゃるかたがほとんどでしょう。
実はこの矢印、この機体に貼られている黒い部分全体を指している訳で、胴体の開口部全体をシール状のフィルムで覆っているんです。

これは組み立て前の胴体です。
ご覧の様に大きなキャノピーがついたハッチを被せるようになっていますが、これだけ大きなハッチの周囲からは結構水が入り込むのではないかと心配になりますね。。
そこで、機体にリンケージやメカ積みを済ませた後で、この開口部全体をシールで覆ってしまう訳なんです。
「そんなことしたら電池の入れ替えやエルロンサーボコネクタなどの接続はどうするの?」と言われるでしょうが、その答えは次の写真にあります。

その答えが、写真で半透明に白く映っている部分です。
これは文具でクリアホルダーとして売られている薄いプラスチックシートをカットして作った内部ハッチです。
写真では判りにくいので黄色い枠で囲んでいますが、この部分にビニールテープを貼ってヒンジとし、黄色い点線部分を支点として開閉します。

こんな具合に開きます。
判りやすくするためフィルムを曲げていますが、実際はテープ部分を支点にパタンと開きます。
この内部ハッチは上からコックピットを載せるとすき間がなくなり、胴体内部への浸水を防ぎます。
それでも心配な方は飛行の際に周囲を防水テープなどで塞いでおかれると完璧でしょう。
なお、アイランドブリーズは主翼を胴体の左右からカンザシに差し込んだ後、主翼の抜け止めナットを胴体の内側から締め付けるのですが、その作業もこのハッチから行う事が出来ます。

残る③項と④項は次週という事にさせて頂きますが、ここでスクープニュースです。
今回題材に使っていますアイランドブリーズスプラッシュ ターコイズは陸上型のアイランドブリーズ ターコイズの水上機型という事はご存知の通りです。
ところで、アイランドブリーズには色違いのアイランドブリーズ オレンジ(陸上型)が先日発売されましたね。
という事はオレンジの水上機型も出て来るのでは?と思っていましたが、その通り、先日とある場所でテスト中のアイランドブリーズスプラッシュ オレンジを目撃しましたので、ご紹介します。

発売はいつ頃ですか?と尋ねましたところ、4月始めにはお店に並ぶでしょうとの事でした。
水辺に映えるオレンジの水上機、ご期待下さい。


PILOT ステンレス製へら

今回取り上げますのは、最近当店でブーム?になっているPILOTステンレス製へです。

この商品、形からも思い浮かびますが、エポキシ接着剤の混合、スーパーモデルパテの塗布と仕上げ、塗料の混合などに無くてはならない工具です。

長さは185mmと、写真のようにボールペンより少し長く、ちょうど持ちやすい大きさで、握りの部分にはすべり止めのローレット加工が施してあります。

先端の「へら」の部分は、両端で形が変わっています。

片方は長方形に近い形で、長さ30mm、幅6.5mmです。厚みは先端で1mm、付け根で約1.3mmになっていました。

エポキシを練るのはもちろん、パテなどを平らに伸ばして拡げるのに適していますね。
この手の作業に木片や棒材を加工したヘラやつまようじなどを使っているあなた、このヘラを使えば驚くほどきれいに、簡単に作業が出来ますよ!

もう片方は先が尖った形になっています。
細かい部分の作業に使うのには便利な形で、店主は胴枠と側板のコーナーにエポキシ接着剤を埋める時などに重宝しています。
そこそこ長さがありますので、奥まったところでの作業にもうってつけです。

ところで、ここまでは「へら」のごく普通の使い方なんですが、全く違った使い方があるのをご存知ですか?

それは、コネクタハウジングの分解に便利、というより無くてはならないツールなんです。
写真の左側、PILOT延長コードの黒いコネクタをカラーのサーボコネクタハウジングを使ってカラー化する際に必要なツールで、あると無いとでは大違いという事なんです。

どういうことかと言いますと、コネクタハウジングのメス側は写真の左側のように、ピンの出たコネクタと四角いハウジングとで出来ており、コネクタがハウジングの中にぴったりとはめ込まれているんですね。
このハウジングは簡単に抜け無いような構造になっているんですが、このステンレス製へらを差し込むことでうまく、簡単に抜けるんですよ。
この作業については、過去の当店ブログで詳しく説明させて頂いていますので、興味のある方はそちらもご覧ください。

このPILOTステンレス製へら、シンナーやアルコール、アセトン等の溶剤に溶けたりしませんし、もちろん錆びませんので、ずっと永くお使いいただける一品です。
まだお持ちでない方はぜひ一本、お手許に置いておかれる事をお勧めします。


垂直尾翼を”垂直に”たてる方法

写真の機体は電動グライダーの入門機として、飛ばし易さと入門機のレベルを超えた高性能で当店でも人気上昇中のPILOTシークアーサー 黄です。
何故か尾翼のアップ写真ですが、今回のお題はこの水平尾翼の上に立つ垂直尾翼を、簡単にしかも正確に垂直に立てる、ちょっとしたアイデアをご紹介します。

垂直と言えば直角、だったらまず三角定規が思い浮かびますよね。

ということで、この三角定規を使って垂直尾翼の角度決めをしようとするのですが、何分定規は薄い板ですから手で持っていないとそのまま垂直に立ったままでいてくれません。また、尾翼を垂直に立てるには左右から定規で挟まないと正しい角度が出ませんから、両手がふさがってしまいます。
その状態で「垂直尾翼を正確に垂直に立てたら、角度が変わらないように保持しながら瞬間接着剤で仮止めを・・・」などという言われますと、手が足らない!!という事になってしまいますよね。

これを解消するには、誰か人の手を借りるか、さもなくば次に説明するアイテムを用意してみてください。

そのアイテムとは・・・

四角いプラスチック製の箱ですね。
写真の箱はサーボが入っていたケースです。
これを利用する訳です。
別にサーボの空き箱で無くても似たような箱があれば何でも結構ですよ。
とりあえず2個、用意してください。

さて、その箱を垂直尾翼の左右両側にぴったりと当てがってやれば簡単に垂直が出ます。

垂直尾翼のスワリが悪く、手を離すと箱がズレてしまうような場合は箱の中に重りとなるものを入れてやれば、箱が動くのを防ぐことが出来ますよ。

こんな感じですね。
このように左右からぴったりと支える事で、手を放しても垂直尾翼は動きませんので、じっくりと位置を確認することが出来ます。

こうして位置関係が納得できたところで、垂直尾翼の付け根の数カ所に、もちろん箱が無いところですが、瞬間接着剤をチョン付けして仮止めしてやればOK、あとはそっと箱を取り外して付け根全体に瞬間接着剤を流し、最後にコーナーにエポキシ接着剤を少し盛るなどして仕上げれば良いと思います。

どうですか、身近なところにある何でもないアイテムが便利なツールに変身、というご紹介でした。
ぜひ一度お試し下さい。