メイス2 箱開けレビュー(その1)

毎日記録的な暑さが続いていますが、皆様おかわりありませんでしょうか。

おそまきながら、暑中お見舞い申し上げます。

さて、今回のキットレビューはOK模型の2.6mクラス電動モーターグライダー「メイス2」です。

すでに専門各紙でもご紹介いただいておりますが、今回はメーカーの謳い文句「機体はほとんど完成済み、残された工作はサーボの搭載とモーターの取り付けくらい」というところに注目してチェックすることにします。

1
こちらはメーカーのホームページからお借りしたキットの内容紹介写真です。
ご覧のように主要パーツはほとんど出来上がっています。主翼パネルをつなぎあわせる工作も不要です。
水平尾翼もフライングテール方式ですから胴体への接着は不要となりますよね。
あれやこれやで「ほとんど工作らしい工作は不要」と言う事は想像できますが、それでは実際にはどうなのか、まずは胴体からいってみましょう。

 

2
グラスファイバー(FRP)製胴体の先端にはベニアの第一胴枠(モーターマウント)が接着済みです。モーター取付ビス穴のほか、冷却空気取入れ穴がしっかりと開いています。
のちほどご紹介しますが、このメイス2用のモーターはアウターローターでありながら外のケースは回転しないという特殊なモーターですので、モーターの取り付けはとてもラクチンですよ。

 

3
こちらは胴体のメカルーム部分です。大きく開口しているので中央部分はカーボンで補強されています。
中に見える細いピアノ線はエレベーター用プッシュロッドで、後端はベルクランクに接続済みです。ですからエレベーター用リンケージはこのピアノ線の端を曲げてエレベーターサーボと連結するだけ完了です。
その隣の白いパイプはラダー用プッシュロッドのガイドパイプで、すでに取付済みです。こちらは中にピアノ線を通して両端を曲げてホーンに接続する必要がありますが、面倒なパイプの取り付けが終っているのでほとんど手間がかかりません。
胴体の右に見えるのがカーボン製のキャノピーです。カーボン風のプラスチックでは決してありません。写真はキャノピー取付用ピアノ線が見えるようにわざと裏返しにしています。

 

4
皆さんの中にはこのピン(ピアノ線)の取り付け(接着)に苦労されたかたも多いのではないでしょうか。バネの強さを最適にするためのピアノ線の抑えの位置、胴体への取付を確実にするためのピンの長さの調節など、慣れないとなかなか難しいものです。これが工場ですでに出来上がっているのですから嬉しい限りで、キャノピーの工作所要時間「ゼロ分」です!

 

5
これは胴体に取り付けるベニヤ製のサーボマウントです。
3つのパーツを瞬間接着剤で組み立て、エポキシで胴体内部に接着します。胴体の底からの高さを決める「足」がついていますので、位置決めも簡単です。

 

8
キャノピーの後方、主翼取付部分です。
カーボンカンザシ用の丸い穴、前後2個所のアラインメントピン(位置決めピン)の穴、エルロンサーボ用延長コードの出口などはすべてきれいに開けられていますので、主翼の取り付け部の工作はありません。

6
主翼取付部を過ぎれば尾翼取付部まで何もありませんので、途中はスキップ、ご覧の垂直尾翼近辺に移動です。
ラダーはヒンジで取付済みとなっています。

 

7

工作部分がほとんど無いので細かいところを見ていきます。
次回ご紹介しますが、水平尾翼は全体が動くフライングテールを採用しています。これを動かすのがL型のベルクランクで、薄い垂直尾翼の中に入っています。これが別部品だと、薄い垂直尾翼の中で取付作業をするのは結構難しいものなんですが、すでに組み込まれているので楽チンです。
右下に見えるラダープッシュロッドのガイドパイプも接着済みになっています。

今日ご紹介した中で接着剤を使用するのはサーボベッドの取り付けだけでした。
次回は主尾翼とパワーユニットのご紹介をしますが、今回同様ほとんど接着剤の出番は無いと思います。どんな風になっているのか、ぜひお付き合いください。

さて、ここでトップモデルジャパンの夏季休業日のお知らせです。
トップモデルでは8月13日(木)から8月17日(月)までの期間お休みをさせていただきます。
もちろんショップでのお買い物は平常通り受け付けさせていただいておりますし、ご注文後の自動返信メールは通常通りですが、ご注文確定メールは17日以降となります。

また、この間のご注文は8月18日(火)より順次発送させていただきますが、通常よりお日にちがかかる場合がありますことをあらかじめご了承ください。

 


ルミナ箱開けレビュー(最終回)

PILOT ルミナ箱開け、4回目は最終回ということで、キットに入っているメインギアや小物をレポートしましょう。

 

  1

まずはメインギア、写真のように白く塗装されています。材質はカーボンではなくジュラルミン製です。
胴体にはねじ止めで、タイヤ側にはスパッツ(ホイルパンツ)を固定するネジの穴が開いています。

 

2

そのスパッツはカウリングと同じグラス製で、オレンジの塗装済みです。
スパッツに入るのは直径55mmのスポンジタイヤ、もちろん付属しています。

 

3

4

スピンナーはというと、プラスチック製の直径57mm、バックプレートはアルミ製のしっかりしたものが入っています。

 

5

その他の小物は、FRP製のコントロールホーンやボールリンクアジャスター、ラダーリンケージ用のワイヤなどリンケージパーツ一式、テールギアと30mm尾輪、そしてたくさんのビス・ナット類が入っています。
左端はメインギア用の55mmスポンジタイヤです。

既に飛行されているお客様から聞いた話では、ルミナは切ったり貼ったりの部分が少なく、ねじ止め部分が多くなっているので思ったより短時間で出来上がってしまうそうです。
それだけキットとしての完成度が高いという事になるのでしょう。

ここでちょっと注意していただきたいことがことがあります。それは、これまでのOK模型のARFスポーツ機(エンジンまたはエンジン・電動両用モデル)にはほとんど燃料タンクが入っていたのですが、このキットには入っていないという事です。ですから、エンジン仕様で組み立てる方は、前もって使用するエンジンに見合った容量のタンクを用意しておいていただく必要があります。

 

6

最後にステッカーです。

ビニール袋に入ったまま撮影していますので少々ボケ気味に映っていますがお許しください。実物はくっきりと印刷されています。
これには、主翼に貼る大きなロゴが一つ、胴体側面に貼るロゴが二つと、あとは細かなロゴがたくさん入っており、PR写真と同様の仕上がりにすることが可能ですね。

以上で4回にわたってご紹介したルミナの箱開けは終了です。

細かいところに気配りがされ、キットとしての完成度が高く、飛行性特性もまろやかなルミナをぜひお楽しみください。

 

 

 

 


ルミナ箱開けレビュー(その3)

OK模型の70クラス スポーツスタント機「ルミナ」の箱開け紹介、第三回は主翼と尾翼です。

 

1
まずは主翼から。
写真の手前(下)が上面のパターン、奥(上)が下面(裏側)のパターンです。
裏面はグライダーなどによく見られる白と濃紺の太いストライプで、色彩よりもコントラストの差を大きくつける事で下から見上げた時の視認性をアップしています。

 

2
裏側にはエルロンサーボ用のハッチ穴が開いています。
サーボは標準サーボが指定、横置きに搭載します。
エルロンホーンの入る溝はカット済です。

 

3

中央部です。
位置決めをするノックピンも取付済みですから、主翼中央部分の工作は”なし”です。

 

4
左右の主翼は胴体を挟んで、中空カーボンパイプで連結します。
ちなみに、カーボンカの直径は16mm、長さは560mmの長いものです。
主翼の固定は胴体の内側から4mmナイロン製蝶ネジで止める方式です。
カンザシのすぐ後ろにある小さな穴が蝶ネジのネジ穴です。

 

5
次は水平尾翼。
こちらは上面(表)になります。
胴体への取付はエレベーターを取り外して尾翼取付穴に差し込んで接着します。
胴体との接着部分のフィルムは前もって剥がしてありますので、手間が省けて助かります。

 

6
尾翼裏面のパターンはこんな感じです。

 

7
先に延べましたがエレベータ―は左右連結になります。
箱には写真のような状態で入っていますので、一旦バラバラにし、水平尾翼を胴体に接着してから左右連結のピアノ線とヒンジを使って水扁尾翼に取り付けます。
もちろん裏面も中央部の接着部分のフィルムは剥がしてあります。
またラダーやエルロン同様、コントロールホーンの入る溝はカット済です。

今回ご紹介しました主尾翼もそうですが、このルミナは切ったり貼ったりする工作個所が非常に少なく、かわりにねじ止め部分が多くなっています。そのため、すでに当店からお買い上げいただいたお客様からは「驚くほど速く出来上がった」との声も寄せられています。

次回は最終回、メインギアや小物パーツのご紹介です。

 

 

 

 


ルミナ箱開けレビュー(その2)

 OK模型の70クラス スポーツスタント機「ルミナ」の箱開け紹介、今回は胴体まわりをチェックします。

1
カウルの下からラダーまで伸びたターコイズブルーのラインが新鮮で、すっきりしたデザインの胴体です。
最近は実機のアクロ機をモデルにしたスケール機やスケールもどきのデザインが多い中、いかにも模型飛行機というスタイルのルミナに私は好感が持てます。
箱にはカウルがついていない状態で入っていますので、全体のラインをご覧いただくためにカウルを仮に付けてみました。

1-1
機首まわりはこんな具合です。
右の方にメインギアの取付穴が見えます。

1-2
カウルの材質はグラスファイバーで軽量に仕上がっています。
有難いことに両サイドの空気取入口は前もって開けられています。

 

2

コックピット部分は最近の電動対応機の例にもれずバッテリーの着脱ろ考えて大きくオープンします。
このパーツはスモークブラウンのキャノピー部分から前端までがプラスチックの一体成型で、キャノピーの透明部分だけを上乗せするタイプと違って胴体との間に段差がなく非常にすっきりとしています。
当然、オレンジ色の部分は塗装仕上げですが中にグレーの下塗りがしてありますので透けて見えることがありません。でも、ここまで細かい気配りをするなら中に見えるベニアの枠もグレーか黒に塗って欲しかった(@_@)

 

  3
キャノピーの取付ですが、前はグラス(FRP)製のツメを胴体の溝にはめ込んで前方にスライドさせ・・・・

4
後方をキャノピーラッチで止める方式になっています。

 

5
続いて垂直尾翼を中心とした胴体後半を見てみます。
ここで水平尾翼の取り付け穴の前の四角い穴が気になります。

6
黄色の矢印部分ですが、これはエレベーターサーボの取付穴です。
したがってエレベーターはサーボからの直リンケージです。
但しエレベーターは左右連結されていますのでエレベーターサーボは1個です。
ですから反対側の胴体には四角い穴は開いていません。
一方、ラダーは胴体内のサーボから両引きワイヤーでのリンケージとなっています。
ピンクの線で囲まれた中の黒い部分がワイヤの出口でパイプが取付済です。
エレベーターとは違って、ワイヤの出口は反対側にも開いています。

 

次回は主翼と尾翼を見る事にします。
その後が最終回で、小物パーツのご紹介をさせていただきます。
長くなりますが最後までお付き合いください。


ルミナ箱開けレビュー(その1)

久々の箱開けシリーズ、今回から連続してPILOTルミナをご紹介しましょう。

LUMINA-400

この機体は当店のカタログページでご紹介させて頂いています通り、70クラスのスポーツスタント機です。

70クラスのスタント機は、2mx2mのフルサイズスタント機より小ぶりながら、F3Aスタント(曲技飛行)を練習するのにうってつけという事で今人気のジャンルで、最近は70クラス・スタント大会もあちこちで開かれるようになってきています。

さて、このルミナ、構造はバルサやベニアの骨組みにフィルム貼りで仕上げた胴体、主尾翼で構成されるARF機で、下写真のようなパーツ構成となっていますが、今回はちょっと細かい点まで踏み込んでレポートさせていただきます。

Lumina-hakoake400

 

まず、今回私が一番気になったのが「電動パワーでもエンジンパワーでも搭載できる」という点です。
そのためにどんな工夫がされているのか気になるところですので、突然ですが一番のポイント、マウント周りについてのレポートから始めさせていただきます。
もちろん、箱開けの定番、主翼や胴体についても次回以降でご紹介しますのでご安心ください。

 

  Munt-1
さて、こちらがマウントを取り付けるルミナの胴体前端の第一胴枠とモーター用マウント(左)とエンジン用マウント(右)です。エンジン用マウントの方が少し色が暗く見えるのは耐燃料塗装が施されているためです。

 

Mount-4
マウントを裏側から見たところです。
飛び出しているタブを胴枠の溝にはめ込み、4本のネジで止める構造です。
電動の場合はこのままでいいでしょうが、エンジンの場合はマウントを胴枠に接着してしまうようにしないと強度の点で心配な気がします。

 

Mount-2
エンジン用マウントのクローズアップです。耐燃料塗装が施されているのは先に説明した通りですが、写真で少し黄色く見える、第一胴枠への取付板前面は補強の為に薄いグラスの板が張られています。また外側のコーナーにはバルサ三角材の補強を入れるなど、マウントの強度を高める細かい工夫がされています。

 

Mount-3
胴体に仮付けしてみました。
こんな感じで、エンジンは倒立に搭載することになります。

 

Mount-6
電動用マウントの前面はこんな感じ。
メーカー推奨のER-412052dBMモーターの取付ネジ位置に合わせた穴あけがされています。

 

Mount-5
仮付けしたところです。

この部分にはFRP(グラスファイバー)のカウリングを被せますが、カウリングについては次回ご紹介させていただきます。