スペースウォーカー箱開け(2)

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ゆったりとスケールフライトを楽しめるというのがウリのV-pro スペースウォーカー、今回は胴体関係を見てゆきます。

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胴体とカウルを並べたところです。
カウルはグラスファイバー(FRP)製で塗装済みとなっています。

 

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仮にカウリングを胴体に取り付けてみるとこんな感じです。

 

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胴体を前から見たところ。実機は空冷水平対向エンジンの搭載が標準ですから、横長の空気取り入れ口が開いています。

 

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カウルの後ろ側から中をのぞいたところです。白色ゲルコート仕上げに赤の塗装で仕上げられているのが判ります。

 

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胴体先端の防火壁です。この機体はOK模型が輸入販売しているDLE30エンジンの倒立搭載が標準ですから、それに合わせてエンジン取付ビスの穴が開いています。

 

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同じく防火壁部分をひっくり返したところです。倒立搭載に合わせて写真のようにシリンダー部分の空気が抜けるようにエアー抜きトンネルが作られています。

 

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胴体上面、コックピット部分は取り外し可能な大きいハッチになっています。

 

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サーボや受信機、電源バッテリーなどの搭載は容易に行えますし、飛行場では機体に主翼を取り付けたままで飛行前点検やメンテも楽々ですね。

 

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燃料タンクもこのハッチ部分から搭載しますが、ご覧の用に広々したスペースがありますので余裕です。

次回、最終回は尾翼、メインギア、小物部品などをご紹介させていただく予定です。

さて、ここでゴールデンウィーク中の当店の営業スケジュールについてのお知らせです。
まず、4月29日(祝)、30日(土)は臨時営業いたしますので、両日ともに午前11時までにご注文を頂きますと当日出荷させていただきます。
次に、5月1日(日)から5日までは休業となります。
なお、休業期間中のご注文は、5月6日より順次発送となりますので、よろしくお願い致します。


スペースウォーカー箱開け(1)

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箱開けシリーズ、今回はOK模型の30ccガソリン機「V-proスペースウォーカー」を取り上げます。

実機は手作りの軽飛行機、いわゆるホームビルト機で、模型の世界ではノンビリフライト派のマニアに人気のスケール機としてよく取り上げられている機体です。このOK模型の機体は実機の1/4スケールモデルになっています。

飛行性能は低翼機ながら大き目の矩形翼を採用していますので、低翼面荷重を利してゆっくりフライトを楽しむことが出来ます。更に、キットには上の写真で見えるように、実機にないフラップを装備することで更に低速性能を向上させていますので、低速性能を生かしたスケール飛行を楽しむことが出来ます。

 

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さすがにガソリン30ccクラスともなると、箱はかなりのボリュームで、中にはびっしりとパーツが詰まっています。
箱を開けると大きなステッカーや尾翼が目に入りますが、まずは主翼のご紹介から始めましょう。

 

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まずは主翼の上面(オモテ面)です。
右の定規は30cmのものですから、翼弦は30cm以上あります。
エルロンとフラップが後縁についていますが、工場出荷状態ではテープで仮止めしてあるだけでヒンジで止り付けられているわけではありません。

 

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こちらが下面(裏面)です。
上面とはがらりと変わって大胆な赤白のストライプにして視認性を高めています。
このカラーリングについてメーカーに聞いたところ、スケール機とは言うものの実在する特定の機体をモデルにしたものではないという事です。

 

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主翼付け根を見たところです。ご覧のような半対象翼型で、バルサリブに桧のスパー、前後縁と中央部はバルサプランクという、軽量化を主眼にした一般的なスポーツ機と同様の構造です。
前縁寄りにある真円の大きな穴は、ジュラルミンパイプの主翼カンザシが入る穴です。

 

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ここで、本機の特徴であるフラップ部分をもう少し詳しく見ることにします。
定規の右上に見えるのがフラップで、スパンが30cm以上ありますね。
さらに、その取付方法が少し変わっています。下写真をご覧ください。

 

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主翼のフラップ部分を裏返したところです。
写真の矢印で示したところにピンヒンジを取り付ける穴があけられています。
同時に、主翼の後縁とフラップの前縁が隙間なくぴったりついていることに注目です。
普通は動翼側の前縁をクサビ型や斜めに削ってあるものですよね。
でも、実機に無いフラップですから、その継ぎ目を見えにくくするための細かい心配りここにあるんです。
ではどんな風にヒンジを取り付けるかを説明書でご覧ください。

 

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ヒンジはピンヒンジを使い、斜めに差し込んで使います。そうすることでヒンジの支点jが主翼とフラップの継ぎ目の下側になるわけです。こうしてヒンジの取り付け位置を工夫することで、フラップを下に大きく下げることが出来ると共に、上に引きあげた時は主翼の後縁とフラップの前縁がピッタリとくっつき、フラップ取付部のヒンジラインの隙間が目立たないように考えられているんですね。

次回は胴体を中心に見てゆきます。

楽しみにお待ちください。

 


古き良き時代・・・KMAゴールデンエージ&オールドタイマー大会

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骨組みが透けて見える主翼、主翼を止めているゴム、年季の入った工具箱、そして無心にエンジンを始動する選手。
ずいぶん昔のラジコン飛行場の風景を見るようですね。
でもこれは現在のお話なんですよ。

4月10日日曜日、関西模型クラブ連合会主催の「KMAゴールデンエージ&オールドタイマー大会」にお邪魔してきました。
70年以上前の、ガソリン・エンジンを搭載したフリーフライト機を再現したオールドタイマー機や、日本のラジコン界が世界に羽ばたき始めた1950年から1970年 代の黄金時代までに設計された機体を再現したゴールデンエージ機を持ち寄り、古き良き時代をしのんで一日を思う存分楽しもうという趣旨の飛行会で、当店も気持ちばかり の協賛をさせていただきました。

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さて、京都市伏見区の会場には、関東から九州まで全国各地から多くの選手、観客が集まり、写真のように賑やかな開会式でスタートです。
何でもこの大会、一人で2機、3機と自慢の愛機を持参するのは当たり前、中には5機以上持参する猛者もおられるとか。
とにかく多彩な飛行機の群れが会場に溢れかえる、なんとも楽しいイベントです。

 

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手前はゴールデンエイジ機の超有名機トーラス。後ろには富士、ブルーエンゼル、コルセアなど、どれを見ても懐かしいーー。
いずれのデザインも秀逸、名機はいつ見ても時代を感じさせませんね。

 

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この一角は70年以上前のフリーフライト機を模したオールドタイマー機がたくさん並んでいます。
当時はイグニッション式のガソリンエンジンを搭載したフリーフライトでしたが今はもちろんラジコンで優雅に美しく空を舞います。

 

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ピットエリアはこんな感じ。
車の中やうしろにいろんな飛行機がずらりと並び、まるでおもちゃ箱をひっくり返したよう。で、いくら眺めても見飽きません。
ご覧のように一人で何機も持参されてます。

 

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飛行順番を待つ待機エリア。こちらでも機体を覗き込みながら、大阪弁の会話が弾んでます。
「この飛行機、昔欲しかったんやけど学生の小遣いでは手が出えへんかったんや。ええなーー、このエンジンも!」
「あー、これな。オークションで落札して整備しなおしたんや。良う回るでー」
「えーーっ、ホンマに回すんかいな(運転するの?)、このエンジン。勿体ないでー!」

オークションですか・・・ 時代の変化を感じますね。

 

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こちらは1936年のフリーフライト機(レプリカ)で、ラジコンの大先輩(故人)の作品だそうですが、元気にフライトしていました。

 

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昔はなかなか飛ばなかった小型機もラジコン装置の小型化や燃料が良くなったので活発によく飛びます。

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助手に飛行機を持ってもらってエンジン始動。昔ながらの光景です。

 

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イベントのお約束、メダルや商品ですね。

 

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入賞者された熟年、いやベテランモデラーの皆さん。
皆さんあまりカリカリしていませんが、やっぱり賞を頂くと嬉しいようですね。

という訳で、今回は何十年もタイムスリップしたようなイベントにどっぷりと浸かってきました。
今当店で扱っている商品群も何十年かすればこのようなイベントに登場するんでしょうか。
そんな日を想像しながら会場を後にしました。


Japan Drone 2016

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少し前になりますが3月26日〈土)、幕張メッセで開催されていた「ジャパンドローン 2016」を覗いてきました。

英語ではJapan Drone 2016-Expo for Commercial UAS market-というように、主として商用無人航空機の展示会の様ですが、当店でもマルチコプターF450を取り扱っていますのでドローンという名にひかれての顔出しでした。

 

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会場に到着、いきなり目に入ったのがこれ!
アメリカのプレデターXPですね。高度7500m、滞空時間35時間という性能は、目的が違うとはいえマスコミ等で騒がれているマルチコプターベースの「ドローン」とは規模、性能に天と地の差がありますね。
ブースの周囲が閑散としていて拍子抜けしましたが、飛行機マニアとしては興味津々なこの機体、このイベントに集まった人々にはあまり関心が無いのかな。

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で、会場を見て回ったわけですが、モデラーですからどちらかというと模型関係の展示についつい目が行ってしまいます。
当店が扱っているラジコン模型関係の会社の多くが加盟されている団体「日本ラジコン模型工業会」さんも出展されていました。

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ラジコン模型工業会さん合同の展示ブースに並んでいるのは私たちにもおなじみの商品です。

でも・・・・・・

 

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この保険や、

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保護回路が一杯つまったこのバッテリーの展示でもお判りになるように、主なターゲットは模型ではなく産業用なんですね。

それにしても、多彩な分野の展示、デモ飛行、講演等も行われずいぶん賑やかな催しでした。

模型から始まったドローンですが、今では新しいビジネスとして広範囲な分野の会社が参入、機体やシステム、用途を模索している業界の様子がちょっと判ったような気がしました。

マルチコプターに代表されるドローン、だんだんとモデラーの扱う模型からは遠ざかっていくようですが、新しい産業としてこれからも目が離せない世界ではあるなと感じた一日でした。