APCプロペラのハブについて

たまたまなのか、ここ数日APCプロペラのハブサイズについてのお問い合わせが重なりました。
これまでもこの手のご質問は時々あったのでその都度お客様にお答えしていましたが、一度画像を交えてご説明しようかと思います。

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これは一般的なエンジン用と言わるものです。右が18.1×12、左が18×12です。
同じサイズですが、ハブの形が大きく違っています。
質問の多くがこのハブ部分にかかわる事ですので、ここの所をよく覚えておいてください。

 

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これは電動用の18x10Eです。エンジン用より全体に細身になっています。

 

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そしてこれがスローフライ用の14×4.7SF-Pです。逆ピッチの写真になっていますが深い意味はありません。
スローフライ用という事で回転数が低く設定されているため、上二枚の写真とは全く形が異なります。

 

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ということで、よく似た形で疑問も多いと思われるエンジン用2種と電動用を並べてみました。
左からエンジン用18×12、同じくエンジン用18.1×12、電動用18x10Eです。

 

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ハブ部分をクローズアップしてみました。左の1本と右の2本ではプロペラの直径が同じにもかかわらずハブの直径がかなり違っていますね。

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それでは厚みはどうでしょうか。一番左がエンジン用18.1×12、中央がエンジン用18×12、そして右端が電動用18x12Eです。電動用が一番薄くなっているのがお判りになるでしょう。

18インチと同じ直径(ダイヤ)のペラでこれだけハブの直径や厚みに差があります。
まして異なるサイズ、ピッチのものがヤマほどあるAPCプロペラのハブサイズを調べるには?・・・・
実は方法があるんです。
OK模型のホームページからサポート→FAQ→APCプロペラFAQ集と進めばそこにハブについての説明があります。

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こんなデータが出てきます。APCプロペラの種類が膨大なものですからPDFファイル7頁にもなりますがいつかきっと役に立つことがあると思います。
手っ取り早くこちらをクリックして一度ご覧ください。

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オマケですが、最初の写真に出てきたエンジン用2種類のハブの違いですが、大きなハブはガソリンエンジン用なんですね。別にグローエンジンに使ってもよいとは思いますが下の写真のようにプロペラを4本のボルトで締め付けるタイプのエンジンにはこのハブが必要になるわけですね。


PILOTバルサカンナの詳報

 ラジコン模型業界のメインイベント、全日本模型ホビーショーも無事終わりホッとしている店主であります。
ホビーショーの当店即売会場にはたくさんの客様にご来店いただき大変有難うございました。皆様、お値打ち品をゲットしていただきましたでしょうか。次の機会にはもっと皆様に喜んでいただける商品の出品や新しい規格を考えていきたいと思っております。どうかご期待ください。

さて、今回のホビーショーでは各社いろいろな新製品が発表されましたが、店主が特に気になった一品といえば「PILOTバルサカンナ」(予価3,300円)です。
バルサキット製作の必需品ながらマーケットから絶えて久しいバルサカンナ、それが復活したのですから、これからバルサキットの製作にチャレンジと言う方にはこの上ない朗報ですよね。

早速OK模型のブースに行き、展示品ですが厚かましくいろいろと写真を撮らせていただきました。
また商品説明なども詳しく聞いてきましたので、順を追って解説させていただきます。

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全体のイメージが良く判る角度で撮ってみました。
なにやら描いていたイメージとは違ってネジが多いように感じますね。

 

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サイドから見るとこうなりますね。日本では「引いて」削るので右側が前という事になります。

 

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側面から底面を見たところですね。

 

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同じく底面です。ここが歪んでいると平らに削ることが出来ないので、昔はときどき砥石で削るなんて猛者もおられましたね。

 

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上から見たところ。上の2本のネジは刃を取り付けるブロックを本体に固定するネジで、その下の小さなネジは刃の押え板を固定するものです。

 

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この子ネジを緩めて刃を取り外して見ました。ネジ1本で簡単に刃を替えることが出来るのが良いですね。

 

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正面から見たところです。こちらについているネジがこのカンナの特徴ですね。歯を取り付けた後、上写真の大きい方のネジを少し緩め、ここに見える前のネジを調節すると刃の「出具合」が調節できます。これまでのカンナでは手で微妙に調節していたのが、ネジを回しての調節ですから、微調節が簡単に行えます。歯の出具合の調節は難しいものですから、この機能は期待が持てます。PILOTのロゴが昔のままで雰囲気ありますね。

 

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こちらはカンナの心臓、替え刃です。正真正銘の日本製だそうです。予定価格は5枚700円という事でした。
もちろん、最初は1枚付属しています。

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最後にオマケです。店主が長らく秘蔵してきたPILOTバルサカンナの「外箱」です。中身はダマしダマし使ってきましたが、今度の製品の登場でようやく引退できそうです。
このバルサカンナ、発売は11月中頃とのことです。期待しましょう!

 

 


kickit 電動燃料ポンプ(3)

kickit電動ポンプシリーズ、最終回は電源バッテリーを外付けする「電動燃料ポンプ」です。
商品名がそのものズバリの「電動燃料ポンプ」っていうんですから、まあ覚えやすいことは間違いありませんね。

前回、前々回でご紹介した「充電式電動燃料ポンプ」から充電池と充電制御回路を取り除いたもので、ポンプやモーター部分はまったく同じとのことです。

 

Pumps800
さて、比較のために2つを並べてみました。たまたまでしょうがこのポンプの直径は500円硬貨とほぼ同じです。左が充電式、右が今回ご紹介する電池外付け式なのはいうまでもありません。ポンプ部分は両者共通とのことです。

今日ご紹介する電池外付け式の方は内蔵充電池や充電制御回路、そして充電ケーブルが無い分だけお値段もお安くなっていますので、電源電池は自分で用意する、というかたに向いているでしょう。

この電源ですが、取扱い説明書によると使用電圧範囲は4.2Vから8.4V、推奨は7.2V以下とありますから、ハイボルテージ仕様でない受信機電源に使われてきたニッカド4本パックからハイボルテージ仕様の受信機システムに使われているリフェ2本パック、そしてリポ2セルまで使えるという事になります。

 

NiCd-800
実際の接続例です。まず、こちらは受信機用バッテリーとしておなじみニッカド4セル(4.8V)パックです。ポンプにはJR/FUTABA共用のサーボコネクタ・メスがついていますのでほとんどのメーカーのバッテリーが使えるはずです。

LiFe800
続いては最近のシステムに多いハイボルテージ仕様受信機/サーボに使用されているリフェ2セルのバッテリーです。こちらも受信機に接続するためのサーボコネクタ・オスがついていますのでそのまま使えます。

 

CD800
さて、最後にご紹介するのが、トップモデルオリジナルの「受信機用ニッカドバッテリー4.8V500mAh」です。
ご覧のように長さ、巾ともにポンプとほとんど同じ、サーボコネクターのオスもついていますので、インシュロックなどでポンプとバッテリーをくくりつければとてもコンパクトにまとまり、扱いやすくなりますね。
新たにバッテリーを購入される場合はぜひご検討ください。

さて、先週も告知させていただきました「全日本模型ホビーショー」の開催が近づいてきました。一般公開日は9月26日と27日です。
ご来場をお待ちしております。

 

 

 


kickit 電動燃料ポンプ(2)

引き続きkickit電動燃料ポンプ2種類のうちの充電式電動燃料ポンプを見てゆきます。

これまであまり例のないUSB電源アダプタを使った充電式ということで、前回は充電器の説明や充電時の接続方法について説明させていただきました。

 

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そこで、今回は充電をする場合にどれくらいの電流が流れるのか、その電流は使用するアダプタによって変化するのか、だったらどんな規格のアダプタを用意すればよいのか興味のあるところでしたので、調査してみました。

 

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まず、こんなモノを用意しました。
USB電源アダプタからUSB機器にどれぐらいの電流が流れているのか、電圧と併せて表示できるメーターです。
この装置(と言うほど大げさなものではありませんが!(^^)!)をUSB電源アダプタと充電式電動燃料ポンプの充電ポートの間に接続して充電時の電流と電圧を見ようという事です。

 

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まず定格1AのUSB電源アダプタを使用してみました。
このように接続すると、ポンプの青色のLEDが点灯し、アダプタからちゃんと電気が来ていることがわかります。
この時、上の写真のメーターの表示は青字の電流が1.26A、赤字の電圧が4.80Vという表示になっています。ちょっと見にくいですが画像を拡大してご覧ください。
この時の表示ですが、USB電源アダプタの定格1Aより電流は多く、電圧は5Vより低くなっています。一般的な話としてこのような状態は、電源アダプタにとって少し荷が重い状態と考えることが出来ます。また、充電電流は電池の残容量(電池の電圧)によって変化し、今回の実験ではカラに近いほど充電電流は多く流れ、満充電に近づくほど電流は少なくなっていくようでした。
なお、このポンプは過充電防止回路を持っていますので、満充電になればちゃんと充電はストップします。写真はありませんが、充電完了時には青字の電流値は0A、赤字の電圧は5V+αになります。

 

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次に、定格2Aのアダプタを使用して充電してみました。1Aアダプタで電圧を測った後、すぐに充電器を取り換えて充電していますので電池の残量は変わっていないと考えてください。
ここで、メーターの表示は1.89A、5.00Vという表示になっています。USB電源アダプタの定格2Aより電流は少なく、電圧は5Vのままです。上の1Aアダプタと比較して、出力電圧が5Vで電圧降下がほとんどないこの状態は、電源アダプタにとって楽な状態と考えることが出来ます。
この時の充電時間は単純に計算すれば1時間あまりになりますから充分に急速充電と言い切れるでしょう。
なお、今回充電したポンプはメーカー出荷時のままである程度充電されたバッテリーに追い充電をしたものですから、完全に使い切った場合は充電初期にもっと電流が流れる可能性はあります。

以上の事から、、新たにUSB電源アダプタを購入される場合はUSB電源アダプタにかかる負荷や充電時間などを考え、余裕をもって電流容量2A以上のものをお薦めするということになります。

次回は、同時発売された、電源外付け式の「電動燃料ポンプ」を見てみる事にします。

 

さて、例年のごとく「全日本模型ホビーショー」の開催時期になってきました。一般公開日は9月26日と27日になっています。

トップモデルジャパンでは一般公開日にOK模型ブースでオフラインショップを開店、展示即売会を行います。トップモデルジャパン オリジナル商品をはじめお買い得な商品をたくさんご用意してお待ちしております。ご来場の折は是非お立ち寄りください。

 

 


kickit 電動燃料ポンプ(1)

OK模型のkickitブランドから電動燃料ポンプが2種類発売になりました。
通常の電源バッテリーを別に用意する「電動燃料ポンプ(品番47849)」とリチウムイオンバッテリーを内蔵した「充電式電動燃料ポンプ(品番47848)」です。

どちらもケースからギアまですべて金属製で、グロー燃料、ガソリン燃料の両方に使えます。特にグロー燃料ではハイニトロ燃料にも対応となっているのが特色です。
また電源スイッチは中央に立った位置がOFFで両側に倒れるタイプです。もちろん倒す方向でポンプの回転方向が変わり燃料の出し入れが出来るのですが、一方だけ指を離せばOFFに戻るリターンスプリング式になっています。もう一方はパチンと倒せばそのままONのままになります。微妙な量を調節する必要がある場合などはリターンスプリングの側を使うなど使い勝手を考えて機体側、燃料缶側のパイプを取り付けてください、ということでしょう。

 

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さて、今回はそのうちの「充電式電動燃料ポンプ(品番47848)」を取り上げてみます。
このポンプのパッケージの中には写真のように本体の他にUSBケーブルが付属しています。
ということは、充電にはスマホやタブレット端末、デジカメなどの充電でおなじみのUSB電源を使用するという事になりますよね。
このUSB電源ですが+5Vを出力するのが規格となっていて、それを利用する機器がたくさん世の中に出回っています。このポンプもそのUSB電源を充電のために利用しているわけで、なかなかグッドアイデアだと思います。

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ここで気をつけてほしいのですが、このポンプにUSB充電ケーブルはついていますが、USB電源アダプタはついていない、要するにお客様でご用意ください、という事なんです。
このUSB電源アダプタなんですが、いろいろな機器に使われているだけあって、スマホやデジカメに付属しているものをお持ちの方も多いでしょうし、お持ちでなくてもパソコン専門店や電気店にさまざまな形のものが出回っていますので比較的簡単に手に入ると思います。上写真は家庭用100Vで使用するUSB電源アダプタのほんの一例です。

 

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これがUSB端子(電源アダプタ側)です。ポンプ側はUSBマイクロB規格の比較的小さなコネクタがついています。

充電には、このほかパソコンのUSB端子も利用できますし、車のシガーソケットを利用するUSB電源アダプタも利用できます。
なお、アダプタの電流規格(ワット数)については2回目で説明致します。

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で、早速充電してみました。
中央の白い四角いものがスマホに付属していたUSB電源アダプタで、家庭用100Vコンセントに挿して使うタイプのものです。これに付属のUSBケーブルを挿して、その先をポンプのUSB充電ポートに差し込みます。そうすると黄色のマルの中に見える小さなLEDランプが青く点灯します。このランプは電源アダプタから+5V電源がポンプまで正しく供給されているのを表示しているもので、「充電中」を表示するランプではありません。従って充電が終ってもランプは消えません。但し、満充電になればポンプに内蔵のオートカット機能で充電は停止しますのでご安心ください。
 
 
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ポンプの取扱説明書にはポンプ本体各部の名称が書かれていますが、念のため充電機器も含めて各部の名称を書かせてもらいました。

本体の充電池格納部(黒いケース部分)に入っているバッテリーは1セルのリチウムイオン充電池で、容量は2000mAhとのことですが、このバッテリーでどれくらい燃料を出し入れすることが出来るのか気になるところですよね。
実験できればよかったのですが時間の都合でメーカーに消費電流を尋ねて試算してみました。
それによると、運転時の電流は2Aから2.5Aとの事でしたので、最大の2.5Aで運転すると仮定して、2000mAのバッテリーでは運転時間は0.8時間、すなわち48分になります。これは計算上の値ですから余裕を見て運転可能時間を40分と仮定、ここにポンプの吐出量950cc/分をかけると38リットルの燃料を出し入れすることが出来る事になります。まあ、一日の模型使用には十分だと思います!(^^)!。
万が一、充電不足などでフィールドで電池を使い切ってしまった場合でも、車用のUSB電源アダプタがあれば緊急充電することも可能ですしね。

 
なお、メーカーではUSB電源アダプタに関連するトラブルや適合性については一切関知しないとのことですので、充電中は充電器やポンプ本体の温度などに十分注意し、発熱や異常がある場合はすぐに充電を中止してください、との事でした。
 
次回は、この「充電式電動燃料ポンプ」が充電中にどれぐらいの電流が流れるか実験した結果をお見せします。
さらに3回目は外部電源式の「電動燃料ポンプ」のレポートを予定しています。